第12話 「ちょうのう力者」とよばれた子

文字数 848文字

 ちょうのう力をもった子どもは、ごくまれにしか会えません。その「ごくまれに」が、上米家に来てしまいました。

 ゆうとは、不思ぎな力をもっています。知っている人は、家族だけです。ゆうとのできることはたくさんあります。たとえば、しゅんかんいどうや、飛ぶこと、人や物を移動することなどさまざまです。
「ボールがいっちゃった。お兄ちゃん、とって‼」
「いいよ、ゆうか。」   「はい、とったよ」
「ありがとう!」
などのことがたびたびおこります。ゆうとは、三年生ですが三回てんこうしたことがあります。それは、ちょうのう力がつかえることがみんなにわかってしまったからです。そしてこの春、四回目のてんこうをしました。
「今日から、仲間になる、上米ゆうとくんです。」
「こんにちは、ゆうとです。よろしくおねがいします。」
四回目なので、もうなれてしまっています。

でも何回かへんな子もいました。
「おい、上米って変な名字だな。ゆうとかげ、あだ名かんせい。アッハッハ。」
そういうときは、思わず力をつかってしまうのでした。
「うわっっ。」
「ガシャン」
わる口をいった男子のいすがもちあがりたおれてしまいました。ゆうとは、少しわらってせきにつきました。

ゆうとの妹、弟、姉はいっしょにてんこうしなければなりません。もうてんこうをしないことをやくそくしてしまったゆうとは、なんとしても力のことを守らなければいけません。そして、今年の漢字は、「守」にしました。休みじかんになると、男の子たちがあつまってきました。
「ゆうと君のことって、ゆうとってよんでいい?」
「いいよ。」
「てんこうって何回目?」「四回目」
「えっ」「本当だよ。さより小、みずみ小、みなかみ小、そしてせいゆう小。」
「そっか~」「またてんこうするかもしれないけどね」
「何で?」「いえない。シークレットってこと。」
「へー。なんだろう。」
                続きは明日☆


追記
 また二話構成。そしてまた”斗”。懲りないな~って思います。
いつ書いたんだろうこれ。2年生くらいかもな~
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