第33話 第32話の続き

文字数 619文字

「山形県は、ゆったりしていていいですね。」
といっていた。そこまではぼくもしゅうともごきげんだったのに、先生が
「東京は40分もとうこうにかけませんよ。みんな自動車でとうこうします。」
「え~」
「それにおひるはカフェテリアです。」「山形とはちがいます。」
「え~」
むかつくこというな。この先生。ぼくはがまんしていたけど、しゅうとはがまんができなかったらしい。
「ちょっとそれはひどいんじゃないですか?東京の人だけがえらいんですか?地方の人たちはダメなんですか?みんなおなじはずなのに、おかしいじゃないですか。それはさべつですよね。やめてください。」
たんにんの先生があわててとめたものの、しゅうとのいかりはマックスだった。それにつられてみんなも、
「さべつださべつ」「かえろ!かえろ!」
とさわがしくなった。しゅうとはほけんしつにいかされていた。東京の先生はさいごに
「ま、山形でもせいぜいがんばってくださいね。」
といったのだ。くやしい。くやしすぎる。東京がにくらしい。

 ぼくたちは中がくじゅけんする。クラスの中でするのは、たぶんしゅうととぼくくらいだと思う。じゅけんしても三校のうち一校だ。選択肢は三つ。一つは緑岡中。二つ目は、県立田畝中。三つ目は県立松戸中だ。私立はむりなのだ。第一きぼうは松戸中だ。しゅうとは田畝中だ。


追記
 柊斗君は正義感が強いらしいです。
 ちなみに”田畝中”は、”杉原千畝”の伝記を読んだ後に書いたからです。
 影響受けまくりですね。
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