第三幕(3)

文字数 253文字

僕の頭は、ひとつの疑問で、いっぱいだった。

つまり、仮に、あくまで「仮に」だ、純粋に、科学的実験の一例としての話だが――

はたして、ゲセン人と、地球人の、交合、は、可能なのだろうか?
……
可能だとしたら、その、
いったい、何が、どうなってしまうのだろうか?
……
仮に、あくまで「仮に」だ、その地球人が、オスであった場合、
ゲセン人は、必ず、女性化、してくれるのだろうか?
男性化してしまった場合は、
どうすればいいのだろうか??
いや、どうするもこうするも、ないが。
………………………………………………
でも、どうすれば???
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登場人物紹介

ゲンリー・アイ

地球出身。惑星同盟《エキュメン》の特使。惑星《冬》ことゲセンに単身降り立ち、カーハイド帝国の皇帝に開国をうながす。長身。性格は誠実で直情的。推定される容貌はアフリカ系。男性。

セレム・ハース・レム・イル・エストラヴェン


ゲセン出身。帝国カーハイドにおける《王の耳》(宰相に相当する最高実力者)。ゲンリーの使命の重要性をただ一人理解する。やや小柄(ゲセン人の平均的体躯)。性格は慎重かつ大胆。推定される容貌はアジアあるいはエスキモー系。中性(両性具有)。

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