第二幕(6)
文字数 545文字
いつものように日記をつけていると、アイが寝袋のなかから、「まめですね」と言う。これは私自身のためばかりでなく、いずれ故郷のエストレに記録として送るものなのだと説明した。
エストレを思い出すと辛くなるので、話題を変えるつもりで、かれにたずねた。
――君のご両親は、お元気なのですか?
相対性理論の話はもう省略しますけどね、光速に近い速さの宇宙船のなかでは、地上に比べて時間のたつのがゆっくりになるのですよ。
ようするに、僕は地球を出てからまだ7年なんだけど、そのあいだに地球では120年がたってしまったわけ。
ようするに、僕は地球を出てからまだ7年なんだけど、そのあいだに地球では120年がたってしまったわけ。