第一幕(11)
文字数 416文字
(淡々と)国を恨むとか、愛するとか――
そういう「芸当」は、私は苦手なのですよ。
私が知っているのは、一人ひとりの人だ。町並みや、丘や、川や、岩だ。
山あいの畑の斜面に落ちていく夕陽だ。
それに境界線を引き、こちら側と向こう側で愛したり愛さなかったり、
そういったことに、何の意味があるのだろう。
文字数 416文字
(淡々と)国を恨むとか、愛するとか――
そういう「芸当」は、私は苦手なのですよ。
私が知っているのは、一人ひとりの人だ。町並みや、丘や、川や、岩だ。
山あいの畑の斜面に落ちていく夕陽だ。
それに境界線を引き、こちら側と向こう側で愛したり愛さなかったり、
そういったことに、何の意味があるのだろう。