第三幕(2)
文字数 471文字
あれは、旅が始まって何日目のことだったのだろう。
まる一日かけてクレヴァス地帯を苦労して進んだ後だった。晩にはへとへとだったけれど、道が開ける見通しがついたので、二人とも意気軒昂[けんこう]だったのだ。
それなのに、夕食後、エストラヴェンは急に無口になって、「ああ」とか「うん」とか、気乗りのしない返事しか返してこなくなった。
沈黙。
文字数 471文字
あれは、旅が始まって何日目のことだったのだろう。
まる一日かけてクレヴァス地帯を苦労して進んだ後だった。晩にはへとへとだったけれど、道が開ける見通しがついたので、二人とも意気軒昂[けんこう]だったのだ。
それなのに、夕食後、エストラヴェンは急に無口になって、「ああ」とか「うん」とか、気乗りのしない返事しか返してこなくなった。