第81話
文字数 494文字
ここは、私だけの世界。そういう言い方をすれば神に怒られるだろうか。
コンマ一秒を限りなく引き伸ばした世界。数秒程度ではダメだ。近未来視の能力を超える為には、体感十秒程度の時間まで、引き伸ばす必要がある。だが万死不刀があればそれも容易い。ばら撒かれた攻撃によって霧散したエネルギーを全て回収し、我が魂にため込む。深紅のファンタズマにな。
「終わりだ」
ファンタズマから薄くブレスエネルギーを放出する。光の加減が変わって、なんとか不可視の水晶体を目視できる。厄介だが、一度受けたら忘れはしない。
そして背後からジークに接近。直前に出した光剣は警戒が必要だ。奴が逃げながら撃ってきた攻撃で、自分の能力について確認しているのはわかっている。
だがこの世界で動かせる速度では、私に傷をつけることはできない。
私の勝ちだ。
ジークの首を切断するっ!
「!」
浮遊光剣が、ジークの腕に刺さった。一体何を……いや、遅い。
私は既に振りかぶっていた。
しかし、奴の腕が動く。光剣が刺さった腕が、私の世界で動いたのだ。
奴の右手に握られた光のブレス刀が、私の右腕を切断した!
そして、私の世界が……終わる……!
コンマ一秒を限りなく引き伸ばした世界。数秒程度ではダメだ。近未来視の能力を超える為には、体感十秒程度の時間まで、引き伸ばす必要がある。だが万死不刀があればそれも容易い。ばら撒かれた攻撃によって霧散したエネルギーを全て回収し、我が魂にため込む。深紅のファンタズマにな。
「終わりだ」
ファンタズマから薄くブレスエネルギーを放出する。光の加減が変わって、なんとか不可視の水晶体を目視できる。厄介だが、一度受けたら忘れはしない。
そして背後からジークに接近。直前に出した光剣は警戒が必要だ。奴が逃げながら撃ってきた攻撃で、自分の能力について確認しているのはわかっている。
だがこの世界で動かせる速度では、私に傷をつけることはできない。
私の勝ちだ。
ジークの首を切断するっ!
「!」
浮遊光剣が、ジークの腕に刺さった。一体何を……いや、遅い。
私は既に振りかぶっていた。
しかし、奴の腕が動く。光剣が刺さった腕が、私の世界で動いたのだ。
奴の右手に握られた光のブレス刀が、私の右腕を切断した!
そして、私の世界が……終わる……!