第47話 レディ・マエストロ

文字数 3,304文字

 世界屈指のオーケストラであるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が、女性を初めて正式に迎え入れたのは、1982年のことだった。創立から1世紀もたっていた。

 1842年に創立されたウィーン・フィルの場合は、その歴史と伝統が重くのしかかる上に、団員の選抜過程の複雑さという事情が加わっていた。というのは、全員がウィーン国立歌劇場管弦楽団の中から選ばれるからだ。この母体が、ウィーン・フィルの団員になるオーディションに女性が出ることを、1997年まで許していなかった。

 厳密にいえば、それまでウィーン・フィルで定期的に演奏していた女性が一人だけいた。ハープ奏者のアンナ・レルケスだ。26年間もともに活動しながら、正団員にはなれなかった。(訳注=やっと初の女性の正団員となった)1997年までは、報酬も正団員より少なかった。


 オーケストラの楽器編成という視点から見てみると、いくつかの部門はそっくり男性で占められてきた。「レディーにはそぐわない」との理由からだ。

 例えばチェロ。足を開いて楽器を持たねばならない。フルートとホルンでは、女性の顔つきが変わってしまうとされた。


 そして、女性指揮者は検索しても非常に少ない。

 指揮者のイメージが男性なので、女性の志望者が少ないうえ、男性上位社会なので、女性の指揮者はかなりやりづらい。

 他には「体力的な問題」「出産・結婚の問題」なども?


レディ・マエストロ』(De Dirigent)は2018年オランダ伝記映画。 監督はマリア・ペーテルスオランダ語版)、出演はクリスタン・デ・ブラーンオランダ語版)とベンジャミン・ウェインライトなど。 女性指揮者の先駆者であるアントニア・ブリコ英語版)の半生を描いている。
女性指揮者は検索しても非常に少ない。

Alondra de la Parra (アロンドラ・デ・ラ・パーラ)。メキシコの女性指揮者。1980年10月31日、アメリカのニューヨークに生まれる。2017年1月から2019年11月までクイーンズランド交響楽団の音楽監督を務めた。

https://dukesoftware.appspot.com/conductor/Alondra_de_la_Parra/

ベートーベン交響曲第3番『英雄』第二楽章。

『ひでお』

私の好きな『ドボ8』の第3楽章。
『中央アジアの草原にて』は、ロシア帝国の作曲家アレクサンドル・ボロディンが作曲した交響詩。

指揮者の日本語の説明がない。

ディヴェルティメント ヘ長調 K.138は、当時16歳のヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した弦楽四重奏のためのディヴェルティメントである。ザルツブルクで作曲されたことからK.136から138をまとめてザルツブルク・シンフォニーとも呼び、本項はその3曲目である。

冨田美里

国立音楽大学器楽学科ピアノ専攻卒業、桐朋学園音楽大学音楽学部にて指揮を学ぶ。

堤俊作、湯浅勇治、松沼俊彦に師事。2013年日本バレエ協会『ドン・キホーテ』でバレエ指揮者デビュー。


女性指揮者は最近増えてきました。指揮を勉強している時に「これは男の職業だと思われていることを理解しておきなさい」と言われたことは覚えていますが、できるだけジェンダーを意識せずに自然体でいたいですね。

指揮のレッスンというのは、最初はピアノを指揮することから始まります。二台ピアノがあり、まったく同じ譜面があって、二人の奏者に同じ瞬間に音を出させる。そういうアカデミックで基礎的な訓練から始まります。私はピアノを弾く側にもなりました。この役割を指揮伴といいますが、とある指揮者の指揮伴をした時に、自分で出したことのない音が出た。『あ、今めっちゃうまい私!』という音楽が、指揮者によって引き出されたのです。指揮って上手な人が振ると魔法のようなんです。『この魔法はどうやってできているんだろう?』とその秘密を解き明かしたくなり、指揮者になりたい!と思うようになりました。

ピアノとか芸術とか、私にはよくわからないけど、この演奏はすごかった!と誰かに言ってもらえたら光栄です。お客様の心を動かすことは奏者が情感を込めることでなくて、微妙で緻密な音の操作。ただ懸命になっても心を動かせるとは限らない。上手な人は音ひとつだけで他人の心を動かすことができますし、音楽を学んでいない方にも説得する力があると思います。

https://potaru.com/p/100000018473

沖澤 のどか(1987年 - )は、日本の指揮者。青森県三沢市生まれ、青森市育ち。ハンス・アイスラー音楽大学ベルリン修士課程オーケストラ指揮専攻修了。ドイツ・ベルリン在住。

2019年9月21日、第56回ブザンソン国際指揮者コンクール優勝。同時に聴衆賞及びオーケストラ賞に輝いた。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E6%BE%A4%E3%81%AE%E3%81%A9%E3%81%8B

冷蔵庫の掃除などしながら聴いていましたが、すごいです。拍手が止まない。ずっと前、岩城宏之さんの本(たぶん)を読んだ。曲目は忘れたが、彼女と行ったコンサートの最後の演奏が素晴らしくて、アンコールなどで余韻を壊されたくないと、急いで会場を出た。頭の中は今の演奏でいっぱい。彼女は置き去り。

スロヴェニア・フィルハーモニー管弦楽団 - Slovenian Philharmonic Orchestra

指揮者Keri-Lynn Wilson

Tanja Sonc (タンヤ・ソンク)。スロベニアの女性ヴァイオリニスト。1992年生まれ。

5歳からヴァイオリンを始める。リュブリャナ音楽・舞踊高等学校、リュブリャナ音楽アカデミー、ザルツブルク・モーツァルテウム大学でヴァイオリンを学ぶ。2009年にスロヴェニアの音楽コンクール(TEMSIG)で第1位を受賞。2011年にスロヴェニアのペルチャハで開催されたブラームスコンクールで優勝。スロベニア、クロアチア、イタリア、ドイツ、スイス、ベルギー、オーストリア、チェコなどヨーロッパを中心にコンサートを行っている。2017年にチューリッヒ室内管弦楽団のメンバーとして活動。

実は30話『ロンカプ』で最初に選んだ奏者なんですが、女性の指揮者だったので、あとで特集しようと取っておきました。調べたら『レディマエストロ』という映画もあるし。

西村智美 大阪音楽大学作曲学科作曲専攻卒業後、ロシア国立サンクトペテルブルク音楽院オペラ・シンフォニー指揮科に留学。 文化庁芸術インターンシップ奨学金生、「出光音楽賞」など受賞多数。チャイコフスキー記念財団・ロシア交響楽団の 芸術監督兼任首席指揮者(2004~2007)、 ムソルグスキー=ミハイロフスキー記念サンクトペテルブルク国立アカデミックオペラバレエ劇場 (旧レニングラード国立歌劇場)の首席客演指揮者(2004~2006)、ロシア国立交響楽団首席客演指揮者(2010~2011)などを歴任。 その他にもモスクワ市立ロシアフィルなどへも客演するなどその地で外国人として異例のキャリアを積んでいった。

http://classic-musica.seesaa.net/article/244805001.html

25年前にモスクワ放送響とフェドセーエフが来日した際にアンコールで演奏され、未だに語り草になっているハチャトゥリアンの「レズギンカ」。打楽器炸裂、ロシアのオーケストラの圧倒的な迫力をまざまざと見せつけられた演奏です。


バレエ音楽「ガイーヌ」の名前自体は知られていますが、それは「剣の舞」だけで知られているだけ。でもこの舞曲「レズギンカ」の方が曲としても優れているし、なにせ短く圧倒的な迫力。聴くとうきうきしてくるし、興奮するのは「剣の舞」の比ではないですね。

http://classic-cdreview.seesaa.net/article/420967315.html

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