第31話 詮子平安時代を終える
文字数 363文字
長宝3年9月18日、わたくしの四十の算賀が、道長の土御門第にて行われた。道長も、病勝ちで心配ごとは多い。わたくし自身の病気や、昨年暮れの彰子様のお産みになった皇女様が翌日お亡くなりになってしまったことなど、苦しいことの多かった昨今であるが、この日は、安らかでいられた。孫の代わりに道長の正妻倫子様のお産みになった太郎君と、かの源高明様の娘明子様のお産みになった次郎君がかわいらしい舞を披露してくださった。
しかし、わたくしも、もう長くはないであろう。わたくしのただ一人のお子である一条帝が、立派に務めを果たしていらっしゃることが喜ばしい。定子様のお産みになった孫の一宮は、まだ四つ。男皇子がまだ一人しかいらっしゃらないのが心配である。が、どうにも仕方がない。
わたくしは、この年閏12月、院別当の藤原行成の屋敷にて崩御した。
しかし、わたくしも、もう長くはないであろう。わたくしのただ一人のお子である一条帝が、立派に務めを果たしていらっしゃることが喜ばしい。定子様のお産みになった孫の一宮は、まだ四つ。男皇子がまだ一人しかいらっしゃらないのが心配である。が、どうにも仕方がない。
わたくしは、この年閏12月、院別当の藤原行成の屋敷にて崩御した。