第11話 プロローグ

文字数 510文字

 ふう。生徒会長の仕事は、結構大変だ。高校生の生徒会となると、先生はほとんど口出ししてこないから、自分たちで企画立案し、いろいろな生徒会行事を実行しなくてはならない。
 これから、ちょっと行きつけのお店に行って、お一人様チョッコパフェを楽しもうか、なんて思いながら歩いていた。

 趣味は、生徒会運営!!それと、ネットで異世界転生小説を読むこと。毎日の現実から、ちょっと息抜きに、チートで身分の高いお姫様気分を味わう。大学では、文学科で源氏物語の研究なんてやってみたいな。この間、原文で読んでみて、これも結構はまったし。でも、もうちょっと仕事に役立つ専攻にしたほうがいいかな。

 あれ、なんだか、騒がしいな。悲鳴!?何!?

 私の前に、急に目つきの完全におかしくなった男が現れ、隣を歩いていた若い女性が血を流して、倒れた。そして、まっすぐ私に向かってきた。私は、心臓のあたりに痛みを感じ、その場に倒れた。



 ゆっくりと目を開くと、そこは平安時代の美しい調度品に囲まれた部屋だった。



「詮子様、起きていらっしゃいますか?」



 えっ、詮子!?えーっと、だれだっけ。聞いたこと、あるような、ないような。源氏物語には、そんなお姫様、いなかった。
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登場人物紹介

時姫…彰子のおばあちゃん。摂津守藤原中正の娘。

   藤原兼家の妻。藤原道隆・藤原道兼・藤原道長・超子・詮子の母。

藤原兼家…彰子のおじいちゃん。

     藤原師輔の三男。兄は、伊尹と兼通。

詮子…時姫の次女。円融天皇の后。

   子供は一条天皇だけ。道長の姉。

   彰子の父方の伯母。夫の母でもある。

   

円融天皇…兼家の姉の安子の三男。村上天皇の第五皇子で、安子の三男。兄の朱雀天皇から譲位された。

     彰子の父方の大伯父(おじいちゃんのお姉さんの子)に当たる。夫の父でもある。

     子供は一条天皇だけ。后は、たくさんいる。

彰子…当分出てこないけど、三人目のヒロイン。

   藤原道長と源倫子の長女。

   一条天皇の妻。紫式部が女房として仕えた。

一条天皇…円融天皇と詮子の子。

     定子(清少納言が女房として仕えた)や詮子(紫式部が女房として仕えた)の夫。

     他にも、妻がいる。

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