第1話 プロローグ 

文字数 572文字

 源氏物語の紫の上、いいなあ!源氏の君にあんなに愛されて。プレイボーイ光の君は、ハンサムで優しくて。まあ、愛する相手が多すぎなのは、あれはあれとして。
 平安時代の貴族にあこがれる女子高生なりたて15歳としては、平安貴族の世界にあこがれて、マンガに小説、なんと古文まで、平安時代のものを読みまくっていた。ついでに、ヨーロッパや中国、韓国が舞台と思われる異世界の貴族モノも結構はまっていた。そして、頭の中でそれが融合していた。
 うん、異世界転生するなら、絶対平安貴族。あの藤原道長の娘あたりがいいなあ。
などと思ってはいたが、思ってはいたが、、、、
本当にそうなるなんて、絶対思っていなかった!!!!

 なれない道の登校中、遅刻しそうで焦っていた私が小さな道から、全速力で自転車で飛び出すと、そこには同じく全速力のトラックが走っていて、私は目を固く閉じてそのまま気を失った。
ゆっくりと目を開くと、そこは映画のセットのような、美しい調度品に囲まれた部屋だった。

「時姫様、起きていらっしゃいますか?」
えっ、時姫!?えーっと、読んだことあるぞ。確か、蜻蛉日記の道綱の母のライバルで藤原道長のお母さんでは?となると、中流貴族だ。まあ、貴族っていえば貴族だけど。

 どうやら転生特権で、古語は現代語に翻訳されるらしい。さすがに、高1の読解力ではキツイので、助かった。


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登場人物紹介

時姫…彰子のおばあちゃん。摂津守藤原中正の娘。

   藤原兼家の妻。藤原道隆・藤原道兼・藤原道長・超子・詮子の母。

藤原兼家…彰子のおじいちゃん。

     藤原師輔の三男。兄は、伊尹と兼通。

詮子…時姫の次女。円融天皇の后。

   子供は一条天皇だけ。道長の姉。

   彰子の父方の伯母。夫の母でもある。

   

円融天皇…兼家の姉の安子の三男。村上天皇の第五皇子で、安子の三男。兄の朱雀天皇から譲位された。

     彰子の父方の大伯父(おじいちゃんのお姉さんの子)に当たる。夫の父でもある。

     子供は一条天皇だけ。后は、たくさんいる。

彰子…当分出てこないけど、三人目のヒロイン。

   藤原道長と源倫子の長女。

   一条天皇の妻。紫式部が女房として仕えた。

一条天皇…円融天皇と詮子の子。

     定子(清少納言が女房として仕えた)や詮子(紫式部が女房として仕えた)の夫。

     他にも、妻がいる。

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