閑話46 「どストライク」ですのぢゃ!

文字数 944文字

 【閑話46】

 前回、「どハマリしておるのぢゃ!」と言うて、題名だけをご紹介いたしました、

 SF大長編『大日本帝国の銀河』と、NHKドラマ『グレースの履歴』

 でございますがの、儂が現在夢中になっとります、この2作品に共通する特徴を一言で表すとですな、

「読者(視聴者)を選ぶ物語」

 とでもいえましょうかのう。ふむふむ。

 『大日本帝国の銀河』は、もはや題名からして、読者を峻別する小説であることが(あらわ)になっておりましてな、まずもって、現代の普通の婦女子の方々ならば、題名を見ただけで十中八九手に取ることはないでしょうのう。

 内容の方もですな、これがまた、戦前の日本をはじめ列強諸国の軍事&政治状況が、史実に忠実にしかも克明に描かれておりましてな、その盤石なバックボーンを背景にして、ファースト・コンタクト&架空戦記&架空歴史が展開される仕掛けでありますのぢゃ。

 儂もですな、歴史や戦史にはかなり詳しいといささかの自負もありましてな、龍田の『Brave-1』はですな、儂と龍田のやりとりがそのまま小説になったような作品でしての、儂しゃ、あのくらいの歴史や戦史や戦記なんぞは、ぺらぺらと話できるくらいなのですがな、その儂が脱帽するくらいに、この小説の著者の歴史知識は、広く深く詳細ですのぢゃ。

 ですからの、本を手に取ってパラパラと斜め読みしてみても、ある程度の予備知識がありませんとですな、話についていけずに放り出したくなりそうな代物なのでございますわい。

 しかしですな、そのハードルを越えさえすれば、「いやはや面白いのなんの」と云うほどの興味津々SFが展開される仕掛けでございますのぢゃ。

 そして片や、『グレースの履歴』ですがの、このドラマはパッと見、「家族愛&ラブストーリー」のようなドラマでしての、普通ならば儂がもっとも苦手でありまして、確実に敬遠する代物なのですがの、ではなぜこの度は観る気になったかと云うとですな、なんだかミステリー仕立てのような雰囲気であったことに加えて、最大の理由はですな、主人公の夫婦に深く関わる“グレース”と名付けられた真紅のスポーツカーが、儂が大好きな車だったからなのですわい。

 んで、この『グレースの履歴』につきましては、探偵帖の方にシリーズ化しましたのぢゃ!
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