閑話51「こんなの初めてぇ〜」なのぢゃ!

文字数 940文字

【閑話51】

 あくまでも、自動車の屋外温度計の数字でしたがな、今日の13時過ぎ頃には、37度を表示しておりましたわい。
 いやはや、この気温、62年間生きてまいりまして、見たことのない数字でございますのぢゃ。

 儂の生まれ故郷はですな、内陸性気候でしたからの、北国でも真夏には30度になることもたびたびありましたがの、30年ほど前から移り住んでおる此処(ここ)は、真夏でも27、8度ほどにしかならない冷涼な土地でしたのぢゃ。
 それがぢゃよ、30年後には、なんと10度も気温が上がってしまうとは……、この分ですと10年後には、40度の表示を見るはめになりそうな気がいたしますのう。

 儂は、たしかに現在の地球は温暖化しておるとは思っておりますがな、その主な原因が二酸化炭素の排出量にあるとは思ってはおらんのぢゃ。
 まあ、その話は長くなるので、後に譲るといたしましょうかの。

 で、3時頃には、少し日も陰って「あ、少し涼しくなったかも」と思って温度計を見たら、35度。
 それにしても、35度で「あ、涼しいかも」とは、人間の適応力とは恐ろしいものですな。
 
 しかし昨夜は、夜も気温が下がらず、窓を開けても無風状態で、二階に上がったときの室温が33度。
 これが朝まで30度を切らなかったと云う暑さ。

 儂の寝室にはエアコンがついておりませんのでな、毎夜扇風機をベッドの間近まで持ってきて、扇風機を抱くようにして寝ておるのですが、さすがに昨夜は寝苦しかったですわい。

 今夜は、もうエアコンのある仏間にマットレスを敷いて、涼しく寝る準備万端ですわい。
 しかし、こんな暑さのなかで、もし停電になったら??と思うとゾッといたしますな。
 エアコンどころか、扇風機まで使えませんのですぞ。
 冷蔵庫の食材もアウトで、コンビやスーパーも食材を保管できずに営業も早晩アウトぢゃ。
 各地で死者続出の阿鼻叫喚ぢゃろうのう。

 そんな阿鼻叫喚地獄を想像すると、原発の稼働も致し方ないのう……、とは思いませぬか、のう皆の衆。

 この地球環境も、自然現象も、人間のために存在する訳ではないし、人間の都合のいいようにコントロールできる訳ぢゃないし、電力供給だって、あっちを立てればこっちが立たずで、全部人間の都合のいい通りにはいかんのぢゃ!
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