第48話
文字数 1,170文字
KZはハットをお気に入りの角度に直して、左目を隠して軽くため息をつく。
「はぁ、知らんし。
でも、君だね。ボクの世界に来てアバターに悪戯していたレインボー・ゴーストは」
「あああア?
お前は何を言ってるんかあアアッ。
友達になりまっしょいって、言うただけやんからあアアッ。
ちゃんと、レアなスキルカードをプレゼントに渡したのに、弱虫ウイルスバスターどもは受け取りもせず捨てやがって。どうせなら燃やせセセヨッ」
「親和的プログラムだから排除しにくいし、受け入れるのもはばかれるだろうし。彼らにとって気持ち悪い代物だったんだな。
でもね、逆にボクからすれば、君のコードを遡(さかのぼ)れるという証拠だと思うんだけど。うふふ、ほーら。
あっ」
メアの向こうにいる父親視点のメモリー映像には、源蔵が血を口から吐きながら振りかえるその時、指でそっと瞼を閉じるマスクの人間が映っていた。
「あれは君? 」
「やるねエエエッ。流石、ワチキの弟なり、でもねでもね、お前チンがマジック遊びが出来ているのも、運よく出会った外国のお金持ちおじさんの力を借りているだけじゃーんか・・・・あ、
アアアあああああ!
言わんからワチキが答えフライングしたマーンじゃんか、馬鹿バカバカあアアッ。
だーからラララァ、きーみはワチキの弟ってことなり。零香のママにとって二人は大事な子供ですからーねねねね。
しかも、知ってた?
知ってた?
この世界のDNAの基は僕ちんちんのもーんなんよーん」
KZを介して源蔵の身体に少女の指先の感触がフウに伝わってきた。彼は画像データを再スキャンして尋ねた。
「女の子? 妹? 」
「馬鹿バカばっかー、女の子でも男の子であってもどっちでもいいんよヨヨッ。
ただカワゆーく見えたらラララァ。君ちんはワチキをアニキとしておねえちゃまをお抱きんちょ。さあ、はじまりますよ。
踊りましょううううう」
二人を中心に虹色の流線を放たれ、フィボナッチ数列の形態のワンピースのスカートが舞いその中に街が飲み込まれていく。
KZは我に返って叫んだ。
「マズイ。マリコ、ヒミをログアウトさせて」
「ダメに決まってるじゃんじゃんかあアアッ。
うほホホホ、そこのメイドちゃんは少し待っているでやんす。
こっちを躾け終えたなら君の秘密も暴いちゃうぞぞぞぞーい」
KZは珍しく感情的な動きで抵抗した。
「クソ、放せ」
「痛い、暴れるな。耳に触ったあアアッ。
ちょいと、可愛げのない弟をお仕置きするだけやからあああね。ヒミちゃんはそこにいなさいね。巻き込まれたらショートしちゃって脳が焼けただれちゃうから怖えエエエエからねんねん。
バイバイバイ、あっとでねえええ」
セントラルポイントの塔に対峙するかのように少しずつ成長する虹色の竜巻の中へと二人は飲み込まれて見えなくなった。
ヒミは聞こえないのに伝わる虹色の残響のテロルに取り残されていた。
「はぁ、知らんし。
でも、君だね。ボクの世界に来てアバターに悪戯していたレインボー・ゴーストは」
「あああア?
お前は何を言ってるんかあアアッ。
友達になりまっしょいって、言うただけやんからあアアッ。
ちゃんと、レアなスキルカードをプレゼントに渡したのに、弱虫ウイルスバスターどもは受け取りもせず捨てやがって。どうせなら燃やせセセヨッ」
「親和的プログラムだから排除しにくいし、受け入れるのもはばかれるだろうし。彼らにとって気持ち悪い代物だったんだな。
でもね、逆にボクからすれば、君のコードを遡(さかのぼ)れるという証拠だと思うんだけど。うふふ、ほーら。
あっ」
メアの向こうにいる父親視点のメモリー映像には、源蔵が血を口から吐きながら振りかえるその時、指でそっと瞼を閉じるマスクの人間が映っていた。
「あれは君? 」
「やるねエエエッ。流石、ワチキの弟なり、でもねでもね、お前チンがマジック遊びが出来ているのも、運よく出会った外国のお金持ちおじさんの力を借りているだけじゃーんか・・・・あ、
アアアあああああ!
言わんからワチキが答えフライングしたマーンじゃんか、馬鹿バカバカあアアッ。
だーからラララァ、きーみはワチキの弟ってことなり。零香のママにとって二人は大事な子供ですからーねねねね。
しかも、知ってた?
知ってた?
この世界のDNAの基は僕ちんちんのもーんなんよーん」
KZを介して源蔵の身体に少女の指先の感触がフウに伝わってきた。彼は画像データを再スキャンして尋ねた。
「女の子? 妹? 」
「馬鹿バカばっかー、女の子でも男の子であってもどっちでもいいんよヨヨッ。
ただカワゆーく見えたらラララァ。君ちんはワチキをアニキとしておねえちゃまをお抱きんちょ。さあ、はじまりますよ。
踊りましょううううう」
二人を中心に虹色の流線を放たれ、フィボナッチ数列の形態のワンピースのスカートが舞いその中に街が飲み込まれていく。
KZは我に返って叫んだ。
「マズイ。マリコ、ヒミをログアウトさせて」
「ダメに決まってるじゃんじゃんかあアアッ。
うほホホホ、そこのメイドちゃんは少し待っているでやんす。
こっちを躾け終えたなら君の秘密も暴いちゃうぞぞぞぞーい」
KZは珍しく感情的な動きで抵抗した。
「クソ、放せ」
「痛い、暴れるな。耳に触ったあアアッ。
ちょいと、可愛げのない弟をお仕置きするだけやからあああね。ヒミちゃんはそこにいなさいね。巻き込まれたらショートしちゃって脳が焼けただれちゃうから怖えエエエエからねんねん。
バイバイバイ、あっとでねえええ」
セントラルポイントの塔に対峙するかのように少しずつ成長する虹色の竜巻の中へと二人は飲み込まれて見えなくなった。
ヒミは聞こえないのに伝わる虹色の残響のテロルに取り残されていた。