第50話
文字数 603文字
零香のニュアンスを汲む余裕のない真面目少女は気分を少し荒ぶらせる。
「どこがですか? そんなにイヤらしく見えますか。
嫌いです」
「嫌いですって。アハハ!
笑っちまうわ」
零香の意地悪スイッチが入ってしまった。
「そんなに優等生面して言われてもね。肉体をもって生まれたくせに。
人間はイヤらしいのよ。ムズムズするときゃあ、することはするし。
そういうこと、一度はあるだろうに」
「ありません」
「ウチのボクちゃんにはどうよ」
その瞬間、きつくなっていた少女の顔が僅かに紅潮したかに見えた。
その空気感を敏感に感じた零香は我に返った。
「ヤメヤメ。
そういう流れの話しをしているんじゃねえんだわ。
スマン。
私にとっては最上級の誉め言葉なん。
キャー、この子~天~才!!! カワイイって意味よ。
めんどクセーわね」
「では、そういうことで構いません。
あれ、手が震えます・・・・」
「怒った?」
肩も揺れ始めた。
「うふふハハハ、笑わせないでください。余計なストレスを生地に与えたくないのに」
零香は目を閉じて深呼吸を繰り返す少女を見ながら言った。
「あんたやっぱり変態だわ」
今度はまんざらでもない顔で任務を遂行している菓乃であった。
「あ、ごめん。電話だわ」
零香のスマホのバイブ音が鳴った。
「うん、こっちは無事よ。
何よそれ、メアが暴走して虹の竜巻って?
父親の役目を果たすって誓ったあいつが、裏切ったとは信じたくはないけど。待って、エントランス前に着いたわ」
「どこがですか? そんなにイヤらしく見えますか。
嫌いです」
「嫌いですって。アハハ!
笑っちまうわ」
零香の意地悪スイッチが入ってしまった。
「そんなに優等生面して言われてもね。肉体をもって生まれたくせに。
人間はイヤらしいのよ。ムズムズするときゃあ、することはするし。
そういうこと、一度はあるだろうに」
「ありません」
「ウチのボクちゃんにはどうよ」
その瞬間、きつくなっていた少女の顔が僅かに紅潮したかに見えた。
その空気感を敏感に感じた零香は我に返った。
「ヤメヤメ。
そういう流れの話しをしているんじゃねえんだわ。
スマン。
私にとっては最上級の誉め言葉なん。
キャー、この子~天~才!!! カワイイって意味よ。
めんどクセーわね」
「では、そういうことで構いません。
あれ、手が震えます・・・・」
「怒った?」
肩も揺れ始めた。
「うふふハハハ、笑わせないでください。余計なストレスを生地に与えたくないのに」
零香は目を閉じて深呼吸を繰り返す少女を見ながら言った。
「あんたやっぱり変態だわ」
今度はまんざらでもない顔で任務を遂行している菓乃であった。
「あ、ごめん。電話だわ」
零香のスマホのバイブ音が鳴った。
「うん、こっちは無事よ。
何よそれ、メアが暴走して虹の竜巻って?
父親の役目を果たすって誓ったあいつが、裏切ったとは信じたくはないけど。待って、エントランス前に着いたわ」