第61話
文字数 2,000文字
KZはアポカリプスカードのスキルの内容や脳波に働きかける効果機能を理解し始めた。
「アポカカードって肉体的エゴの欲求が招く自我のロスをソフトな指先でほぐす。本来の個々がもつ資質が能力へと導かれ最高の成果を出す人格ツールなんだね」
「そうよ、自分のやりたいことが、この世において最大な美しい人間になれるチャンスとは言えない。アポカは社会的個人情報に照らしてより論理的に成果を出すキューピット。説教臭くしないでゲームをプレイしながらその人間の存在意義を紡いでいけるようにさあああ」
「ユーザー数は増えている? ボクも応援しようか」
「オイ! 上から言うなアアア。汎用性も高いんだぞ。引きこもりのワレの為を思って、ワチキは挨拶に来てやったんじゃあああ」
「大きな容量に比例して『SLIDER』の腐食は進むから、なりふり構わずにパティシエたちを乱獲してるのに? 」
「逆じゃアアア。アポカにはそんな腐食コードを適正値に浄化する効能がある。あくまで、個人の感想だがな。ぎゃひヒヒヒ」
「本当に君の人物像が話と違いすぎるのだけれど。父さんは君について、私利私欲に走って多くの人間が不幸になっても構わない狂人だと言っていたのに」
メアは腰のくびれをきれいにみせるポーズで投げキスをした。
「そう見えるんか。ガァヒヒヒヒ。
最近は『きもちラボ』のAIシステムである『ナギ』が既存のサーバーのデータセンターを制御しているから、ワレのおっさんは窓際族になった気がしたんだろう。そんで、嫉妬と逆恨みに狂うてしもた。
ぐぅワハハハ。ワレの肉親だからボロクソは言えんけど。
しか~し、名誉棄損案件じゃないのかなアアア。ワチキは被害者なのにイイイ。
ね? ボクちゃん、そうでしょう。さあ、どっちを信じますかゲームですよ~ん」
「シュット君が話したことが本当なら。ボクの世界の課題もクリア出来る可能性がある。その場合は救世主になるのかな」
「当り前さ。俺はママンに才能を見出されたスペシャルライトビームマンで参上するんだ。
いつかはなあああ」
「いつかは?」
「そりゃそうさ。じっくり分析したけど、ワレはワチキより頭がオカシイから、魂を人間から遊離させている世界にしちまってさ。
早漏過ぎじゃあああ」
「言い方!
でも、そうだよね・・・・」
「いやワチキがKZのLRカードレベルのアポカを作成出来たら、永遠にサイバー世界で魂を在留させて生きられるよ。邪魔者さえいなければなあああ」
「父さんのこと? 」
「そうさ。ボクちゃんは信用し過ぎだよ。ママンもそうじゃん。二人はお人好し過ぎるんよ。ワチキならゴミ親父は許さんのだ。
産みの母さんのあの哀しい顔が消えるまで飼ってやる。そっちはどうするんよ。君のおっさんは異人のパパさんとコンタクト取ろうとした形跡あるぜエエエ」
「え? 知らない」
「異人のパパはどういう印象だい」
「ファスビンターさんはいいひと。いつも笑ってくれている」
「スキャンしたことあるんかあああ? 」
「ヘッドセットは嫌いだって。もしかして、いろいろ調べたんじゃ」
「するかよ。ファスビンター財団について、ネット情報とちょっと政府系のデータベースのハッキング位だけっスねエエエ」
「してるじゃんか」
「ギヒヒヒ、元々は軍事兵器の会社から始まって、その反省から今はエコや医療科学分野で人類のために貢献するとうたっているけれど、いまでも非人道的な組織や国家と繋がっている形跡はある。異人のパパさんのアポカを作成しようと、裏の取れた要素をワチキの『ナギ』ちゃんに突っ込んでみたらハレーションが起きてまともなカードにならん。
そもそもあまり動いた映像が残っていなかったけど。唯一手に入れた若い頃の表情と左右違う気配の瞳まで、ワチキの特性を働かせて光で読み解いてみたら、化け物の証明しか出やしねえええっス。本当に警戒はした方がいい。ワレのオッサンみたいな駒にしやすいハイエナを、上手に手懐けるのが悪魔はお得意さアアア」
「そうだとして、何を狙ってるのさ」
「『きもちラボ』と『ノベンバー・ソウル・ランド』のふたつがひとつになった新世界を手に入れたくなった。多分、ファスビンターの伯爵はその辺の嗅覚は天才だな。
本当の悪魔は尻尾を見せないものさあああ」
「優しいんだよ。自分を大きく見せる素振りもないから穏やかに話も出来て」
「怖がらせて怯えさせることが望みではないからな。優しい馬鹿だと罵倒されても心は乱れずに駆逐と根絶を確実に決める。絶叫する人間が踊る破滅の美しき景観を見るために。その辺りは憎悪とかエゴをしっかり身体に押し付けられたワチキの方が敏感だから理解出来るんよなあああ・・・」
「そうだとしても、君も曲者過ぎて信じることは出来ないよ」
「うっ、ぐぅアハハハハハハ。
ワチキはログアウトしても潜んでおるから、何かあったら援護射撃したるよん。
イヒヒヒヒ」
メアは胸から一枚のアポカカードを取り出した。
「アポカカードって肉体的エゴの欲求が招く自我のロスをソフトな指先でほぐす。本来の個々がもつ資質が能力へと導かれ最高の成果を出す人格ツールなんだね」
「そうよ、自分のやりたいことが、この世において最大な美しい人間になれるチャンスとは言えない。アポカは社会的個人情報に照らしてより論理的に成果を出すキューピット。説教臭くしないでゲームをプレイしながらその人間の存在意義を紡いでいけるようにさあああ」
「ユーザー数は増えている? ボクも応援しようか」
「オイ! 上から言うなアアア。汎用性も高いんだぞ。引きこもりのワレの為を思って、ワチキは挨拶に来てやったんじゃあああ」
「大きな容量に比例して『SLIDER』の腐食は進むから、なりふり構わずにパティシエたちを乱獲してるのに? 」
「逆じゃアアア。アポカにはそんな腐食コードを適正値に浄化する効能がある。あくまで、個人の感想だがな。ぎゃひヒヒヒ」
「本当に君の人物像が話と違いすぎるのだけれど。父さんは君について、私利私欲に走って多くの人間が不幸になっても構わない狂人だと言っていたのに」
メアは腰のくびれをきれいにみせるポーズで投げキスをした。
「そう見えるんか。ガァヒヒヒヒ。
最近は『きもちラボ』のAIシステムである『ナギ』が既存のサーバーのデータセンターを制御しているから、ワレのおっさんは窓際族になった気がしたんだろう。そんで、嫉妬と逆恨みに狂うてしもた。
ぐぅワハハハ。ワレの肉親だからボロクソは言えんけど。
しか~し、名誉棄損案件じゃないのかなアアア。ワチキは被害者なのにイイイ。
ね? ボクちゃん、そうでしょう。さあ、どっちを信じますかゲームですよ~ん」
「シュット君が話したことが本当なら。ボクの世界の課題もクリア出来る可能性がある。その場合は救世主になるのかな」
「当り前さ。俺はママンに才能を見出されたスペシャルライトビームマンで参上するんだ。
いつかはなあああ」
「いつかは?」
「そりゃそうさ。じっくり分析したけど、ワレはワチキより頭がオカシイから、魂を人間から遊離させている世界にしちまってさ。
早漏過ぎじゃあああ」
「言い方!
でも、そうだよね・・・・」
「いやワチキがKZのLRカードレベルのアポカを作成出来たら、永遠にサイバー世界で魂を在留させて生きられるよ。邪魔者さえいなければなあああ」
「父さんのこと? 」
「そうさ。ボクちゃんは信用し過ぎだよ。ママンもそうじゃん。二人はお人好し過ぎるんよ。ワチキならゴミ親父は許さんのだ。
産みの母さんのあの哀しい顔が消えるまで飼ってやる。そっちはどうするんよ。君のおっさんは異人のパパさんとコンタクト取ろうとした形跡あるぜエエエ」
「え? 知らない」
「異人のパパはどういう印象だい」
「ファスビンターさんはいいひと。いつも笑ってくれている」
「スキャンしたことあるんかあああ? 」
「ヘッドセットは嫌いだって。もしかして、いろいろ調べたんじゃ」
「するかよ。ファスビンター財団について、ネット情報とちょっと政府系のデータベースのハッキング位だけっスねエエエ」
「してるじゃんか」
「ギヒヒヒ、元々は軍事兵器の会社から始まって、その反省から今はエコや医療科学分野で人類のために貢献するとうたっているけれど、いまでも非人道的な組織や国家と繋がっている形跡はある。異人のパパさんのアポカを作成しようと、裏の取れた要素をワチキの『ナギ』ちゃんに突っ込んでみたらハレーションが起きてまともなカードにならん。
そもそもあまり動いた映像が残っていなかったけど。唯一手に入れた若い頃の表情と左右違う気配の瞳まで、ワチキの特性を働かせて光で読み解いてみたら、化け物の証明しか出やしねえええっス。本当に警戒はした方がいい。ワレのオッサンみたいな駒にしやすいハイエナを、上手に手懐けるのが悪魔はお得意さアアア」
「そうだとして、何を狙ってるのさ」
「『きもちラボ』と『ノベンバー・ソウル・ランド』のふたつがひとつになった新世界を手に入れたくなった。多分、ファスビンターの伯爵はその辺の嗅覚は天才だな。
本当の悪魔は尻尾を見せないものさあああ」
「優しいんだよ。自分を大きく見せる素振りもないから穏やかに話も出来て」
「怖がらせて怯えさせることが望みではないからな。優しい馬鹿だと罵倒されても心は乱れずに駆逐と根絶を確実に決める。絶叫する人間が踊る破滅の美しき景観を見るために。その辺りは憎悪とかエゴをしっかり身体に押し付けられたワチキの方が敏感だから理解出来るんよなあああ・・・」
「そうだとしても、君も曲者過ぎて信じることは出来ないよ」
「うっ、ぐぅアハハハハハハ。
ワチキはログアウトしても潜んでおるから、何かあったら援護射撃したるよん。
イヒヒヒヒ」
メアは胸から一枚のアポカカードを取り出した。