その1 三宅弘城さん

文字数 1,116文字

 一つの舞台を観に行くきっかけは色々あると思います。私の場合は、興味のある俳優、演出家、脚本家の作品であるとか、友人からお誘いがあったとかがほとんどです。お誘い、というのは大事で、今まで知らなかった世界が広がり、そのおかげで、その後の観劇の幅が広がりました。この日記に感想を書いた舞台のラインナップも、ジャンルが幅広いな、とタイトルを見てあらためて思いました。残念ながら、コロナ以降はおひとり様観劇がほとんどなので、ここに載せてきた舞台は、全て自分で選んだものです。だから、どの舞台も私の興味のある俳優さんが出演されています。つまり、『推し』の出ている舞台です。といっても、私は、観に行くだけのゆるっとした推し活ですが。誰かと名前を上げればずらずらと出るし、それではいわゆる『推し』とは言わないのかもしれませんが、この日記を目にしてくれる方たちに推したい俳優さんたちなので、間違った使い方ではないと解釈しています。

 さて、舞台の感想では、なかなか書ききれない、その押しの俳優さんについて書いていきたいと思います。

 最初の『推し』は三宅弘城さんです。ナイロン100℃という劇団に所属する俳優さんですが、朝ドラや大河ドラマでも活躍されていますので、よろしければ検索してみてください。
 私が最初に見た三宅さんの舞台は、ナイロン100℃の「社長吸血鬼」という作品でした。どこの会社にもいそうなコミュニケーション好きなおじさんという風情から始まり、強面な営業マンへの豹変をキレの良い演技で見せてもらい、とても印象に残りました。その次は、たしか、「いやおうなし」です。ここでは、DV夫の役。これは、なかなか怖かったです。
 まったく別の印象だったのは、劇団新感線の「髑髏城の七人 極」のカンテツ役。素っ頓狂な刀鍛冶役で、爆笑を誘いつつ、持ち前の身体能力を発揮してキレッキレのアクションも見せてくれました。
 髑髏城と同じ年のナイロン100℃の舞台では、主役として悩める中年男性の人生の軌跡演じ、彼の周りの人々との複雑なお話の中心に見事に立たれていました。こちらは、緊張感のある舞台でした。
 他にも主演舞台の「鎌塚氏シリーズ」では完璧な執事に、クドカン版「ロミオとジュリエット」ではなんとロミオ、と幅広い役柄をされています。
 どの舞台でも、三宅さん独特の間で笑いを誘い、キレッキレの動きで躍動感を生み出しています。今年の「白昼夢」では、ちょっと男の色気も感じさせてくれるシーンもありました。
 TVでは面白さ全開、人の好さ全開な役柄で楽しませてくれますが、舞台ではもっとたくさんの魅力を見せてくれますので、ぜひ、一度舞台を見て頂きたい俳優さんです。

 

 
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