その2 古田新太さん

文字数 1,007文字

 二人目は、ご紹介するまでもない劇団新感線の看板俳優でTVにも引っ張りだこの人気俳優、古田新太さん。私は、お芝居の真ん中にいる古田さんが好きなので、一番見たいのは主演舞台。コロナ禍でしたが、二年連続で大満足な作品を観ることができて、本当に救われました。映像作品でも存在感がある俳優さんですが、舞台の上では、圧倒的にかっこよくて色気があります。動いていない、お芝居をしていない古田さんを見ても、想像がつかないと思いますが。

 私が見て来た古田さんの舞台は、劇団新感線は「ZIPANG PUNK 〜 五右衛門ロックIII」以降のものです。大掛かりで、アクションと笑い満載のスピーディーな娯楽作品の中で、圧倒的なオーラを放っています。歌えて、踊れて、殺陣がかっこよくて、面白い。近年では、『けむりの軍団』が、最高に良かったです。お財布をはたいて、何度も行ってしまいました。コロナ禍前の幸せな時間でした…。今春にはDVDが発売されるそうです。

 初めて見た古田さんの舞台は、「流れ姉妹 たつことかつこ」で十一年前。当時の私には衝撃的な舞台で、実は、お目当ての古田さんよりラストの村岡希美さんの姿が目に焼き付いています。そして、その舞台の演出家の河原雅彦さんの名前もしっかりインプットされました。その数年後、古田さん主演、河原さん演出の「いやおうなし」(三宅弘城さんの回でも書きました)を見に行くときは、わくわくしつつ、同行する友人が引かないかちょっと心配もしました。観劇歴の長い友人には、要らぬ心配でしたが。2020年はこの二人に生瀬勝久さんと池田成志さん、脚本と共演に宮藤官九郎さんが加わった「ねずみの三銃士企画」による「獣道一直線」を、2021年は「いやおうなし」の脚本を書いた福原充則さん脚本・演出の「衛生」がありました。どれも、くさいものにふたをしない、ドロドロを遠慮なく見せる話なのに、カラッとした手触りで見せてくれるのが古田新太さんなのです。

 そして、2022年の観劇初めは、古田さん主演の待望の「ロッキーホラショー」になるはずでした…が…。行く予定だった神奈川芸術劇場での公演が全て中止になると、今日発表がありました(泣)チケットを取ったときは感染状況が落ち着いていたのですが、年明けからの状況を見れば、どんなに注意していてもありうる出来事ですね。残念ですが、今後、一公演でも多く上演ができるように祈っています。
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