『秋色空気』

文字数 129文字

ものすごく強い風に押され
ひたすら早足で歩いていた

気付けば 
夏を追いこして

楓やナナカマドが(べに)を纏い
風ゆるやかに温かみを消していく
道端に残る秋桜もあと僅か

早足になりすぎて
転ばぬよう足元ばかりを
気にしてはいなかったか




見上げれば空
雲の向こうは
水中のように
潔く澄み
秋色

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