『笑顔の礎』

文字数 259文字

一面の薄紫に感動し
目を見開き両手を合わせる
幼い子どもたち

君たちは
花畑の中で はしゃぎ笑う
そして忘れてしまうのだろう

先週行った遊園地も
先月行った動物園も
小さな君の記憶には残らないかもしれない

それでも私は連れ出すよ
君たちが楽しそうだから

この紫いっぱいの色も
癒しを誘うこの香りも
色鮮やかだった花畑も

たとえ忘れてしまったとしても
心が満ち足りた瞬間を 積み重ねること

それはゆっくり染み込んで
明日の君たちの
笑顔の礎となるだろう

今、ラベンダーの中ではしゃぐ君たちは
花の精のように愛らしい
この貴重な瞬間の万福を
私はしっかり記憶へ刻もう





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