『白む空』

文字数 209文字

夜でもなく朝でもでもない
空が白い時間帯

どちらにも行けそうで
どちらとも違うような
不思議な感覚にとらわれる

どこからか響く鳥のさえずりが
樹々の雪に吸い込まれていく

足元から聞こえる
鳴き雪の音に耳を傾けながら
凍えた風を 頬に受けていると
遠く宇宙の果ての孤独を感じる

昨日のバカ騒ぎのあとは
こんなふうにそっと
雑踏から逃れて 優雅な沈黙に寄り添いたい






空と同じような 白い息を吐き出し
今日も この道を行く




初出:2019/12 note
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