スターシップ・トゥルーパーズ3 (2008)
文字数 572文字
【スペースオペラにもう夢は見ない】 2008/12/28
SF少年だっていつか還暦を迎えるが、SF心はあの頃と同じ無垢なまま。
それなのに今なぜSFシネマがつまらなく思えるのだろうか?
本作のような宇宙開発冒険ジャンル、大きくみればスペースオペラですら
素直にカタルシスに酔いしれることができない「引っかかり」を感じてしまう。
シリーズスタート作は異星人(昆虫?)との飽くなき戦いがメインの
シンプルなストーリーにそれなりに満足した記憶がある。
眉村卓氏の「施政官」作品群のような人類の宇宙植民地化に対する情熱・葛藤を望むつもりは毛頭ないが、第一作には、理解できない知性同士の不安が満ちていた(様な気がする)。
本作には、単純にアクションの醍醐味を期待していた。
ところがどっこい、異星知性は精神的発展を遂げたのに反して、人類は相変わらずの馬鹿という図式。ここにも人類の疲弊と自信喪失が垣間見えていた。
思い返せば、
SFは僕にとって見果てぬ夢である宇宙とのコンタクトに対する昇華行為だった。
その後半世紀を経た今、一度は宇宙に手が届きかけた人類にも勢いに翳りが見えてきた。
小さな惑星のなかで互いに命を奪い合いながら、その母なる地球をも蹂躙するわれわれには、
宇宙殖民などお笑い種ではないか・・・?
そんな気持ちが想起させるシネマに単純に手を打って楽しめることもなかった。
SF少年だっていつか還暦を迎えるが、SF心はあの頃と同じ無垢なまま。
それなのに今なぜSFシネマがつまらなく思えるのだろうか?
本作のような宇宙開発冒険ジャンル、大きくみればスペースオペラですら
素直にカタルシスに酔いしれることができない「引っかかり」を感じてしまう。
シリーズスタート作は異星人(昆虫?)との飽くなき戦いがメインの
シンプルなストーリーにそれなりに満足した記憶がある。
眉村卓氏の「施政官」作品群のような人類の宇宙植民地化に対する情熱・葛藤を望むつもりは毛頭ないが、第一作には、理解できない知性同士の不安が満ちていた(様な気がする)。
本作には、単純にアクションの醍醐味を期待していた。
ところがどっこい、異星知性は精神的発展を遂げたのに反して、人類は相変わらずの馬鹿という図式。ここにも人類の疲弊と自信喪失が垣間見えていた。
思い返せば、
SFは僕にとって見果てぬ夢である宇宙とのコンタクトに対する昇華行為だった。
その後半世紀を経た今、一度は宇宙に手が届きかけた人類にも勢いに翳りが見えてきた。
小さな惑星のなかで互いに命を奪い合いながら、その母なる地球をも蹂躙するわれわれには、
宇宙殖民などお笑い種ではないか・・・?
そんな気持ちが想起させるシネマに単純に手を打って楽しめることもなかった。