ミスター・ガラス (2018) 

文字数 792文字

【鬼才シャマランの集大作 】 2019/1/19



「スプリット(2017)」の最後、衝撃的な予告シーンが忘れられないでいた。
・・・「ミスターガラス」・・・その言葉をつぶやくのが
アンブレイカブル(ブルース・ウィルス)。

そして堂々完成の本シネマでは、三人の超人類が顔を合わせる。
アンブレイカブル、群れ、そしてガラス。

脚本・監督ナイト・シャマランの自己満足シネマともいえるが、
ここまでサスペンスにこだわり続けた鬼才に敬意を表したい。
それも 「スプリット」を挟んでの「アンブレイカブル」続編製作という
手の込んだプロセスがシャマランらしい。

そのおかげで僕はジェームズ・マカヴォイの隠れた才能を知ることになったわけだ。
前作に引き続き24人人格をカットなしで演じ続けるシーン、僕は心の中で拍手喝采だった。
彼が演じた多様な人格は現代では個性として尊重されるものである、
もっとも狂暴なビーストは別だが。
その反面、アンブレイカブルは年老いてしまい、
ガラスは薬漬けで病院に閉じ込められている。
ますます 本シネマでの「群れ」(マカヴォイ)の活躍が際立っていた。

実は3人を競演させるのがシャマランの狙いではない。
ちょっとしたNGOの暗躍と因果応報があるのだが、
詳細は本編にて確認してほしい。
そこには、 
TVドラマ「ウェイワード・パインズ 出口のない街」でも示唆していた
人類の自由な生き方に通じるものがあって好感が持てた。
人類は滅亡するにせよ、進化するにせよ管理や統制されるものではない
…そんなメッセージを受け取った。

2000年の「アンブレイカブル」から19年、
ブルース・ウィルスもサミュエル・L・ジャクソンも老いた。 
当時アンブレイカブルの息子役俳優がそのまま引き続いてアンブレイカブルをサポートする、
ちょっといいエピソーかも。

シリーズお約束のシャマラン本人の出演もある、
シャマランの得意げな顔がそこにあった。
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