サロゲート (2009)

文字数 525文字

【吐き気をこらえて】 2010/7/17



分身ロボットに仕事をさせて自分はサボる・・・・というのは賛成だ。
でも、
借り物の肉体だけをまとって自分は自宅でリモート管理するって、面白いかな?
一見効率的のようだけど、よくよく考えなくても人口が倍になるってことじゃない?
もっと正確に言えば、「ぐうたら手抜き人生」かつ「二酸化炭素排出倍増」だ、
いいところなし。

そんな近未来ストーリーには親近感を覚えることも無い。
と気分悪くしていたら、ブルース・ウィルスがその鬱憤を晴らしてくれる。
そのカタルシスにはまっただけの、残念ながらその最少得点で評価できたシネマだった。
ところで、
鑑賞後かなり時間が経過して、ふっと違う視点に気づいた。
このロボットは今の人類の壮大なメタファーだったのか?
暗い部屋に引きこもって自分の肉体、精神を偽りながら社会活動する姿は現代世界への皮肉だったのか?
新手のビッグブラザーを迎える環境を自ら創り出してはいないか?
だから、僕は吐き気をこらえていたのか?
朝陽を浴びて、すがすがしい風になでられ、草木の緑に目を奪われ大きく深呼吸する。
そんな自然な生き方を忘れそうになってはいないか?

問題提起が優秀だったが、シネマのエンターテイメントは低いレベルだった。
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