第12話 告白の天使
文字数 2,198文字
翌日、スバルは早起きするとネリアの女学校の校門で待ち伏せをした。
登校する女学生がスバルを見て黄色い歓声を上げたが、彼は平然と無視をする。
やがて、ネリアが静々と登校する。
ネリアに案内されるままに、スバルは紙袋を持って後についていった。
体育館裏の桜の木の下に案内される。
スバルは紙袋を持ち直すと、ネリアの顔を真っ直ぐ見つめた。
雪柳の蕾が静かに膨らみ陽の光を浴びて、ちらりと輝く。
二人は吸い込まれるように熱い接吻を交わし、やがて大変惜しみながら唇を遠ざけた。
潤んだ瞳で見つめ合い、やがてそっとそれぞれの学び舎に向かうべく足を向けた。
女学生達に見送られながら、スバルは女学校の門を堂々と出発していった。
二人は談笑しながらマルテラス魔法学校へと向かった。
今日は魔法の授業があった。
いつもなら的あてに火の玉が当たらず、世界を暗闇に包むところだったが、今回は無事にミッションをこなす事が出来た。
スバルはイオナズンを試しに放ってみたが、MPが足りなかった。
不発となり、今度はイオを試したが、小さな爆発未満の粒が飛び出るだけに終わった。
スバルの魔法により、ネズミは瞬時に蘇ると体育館倉庫の方へと逃げていった。
スバルは顔を顰め、瞬時にメラゾーマを放った。
ネズミはそのまま焼死体となる。
何故か、ザオリクやメラゾーマはMPを気にせずに打つことが出来るようだった。
今回の魔法の授業はSR判定が出たことで、スバルは購買部にて乾杯のコーラを購入した。
ソロネと二人で、静かに祝杯を挙げる。
スバルはコーラを一気に飲み干した。
強炭酸により喉が焼けるようになり、思わず顔を顰めた。
スバルは水飲み場に向かい、お口直しならぬお喉直しをした。