第10話 分析の天使
文字数 2,044文字
品揃えの豊富さしか取り柄がない、少し値段が高めのスーパーに来た二人は、製菓材料コーナーに足を運んだ。
スバルは頷き、アラザンを3袋程カゴに放り込んだ。
他にもトッピング材料を入れていく。
最高級の北海道産小麦粉を、全ての在庫を購入する事にし、カートに積み込んだ。
気の済むまで製菓材料を購入した後で、生肉コーナーを回る。
白菜と水菜と焼き豆腐をカゴに入れ、会計に向かった。
レジはポイントカードを探してもたつく客のせいで、長蛇の列ができていた。
雑談をしている内に会計の番が回ってきた。
スバルはポイントカードを出し、その後でクレジットカードに手を伸ばすが一瞬の躊躇の後に再びカードを出した。
クレジットで会計を済ませ、颯爽と商品を段ボールに詰めて店を出る。
スバルは目頭を押さえながら、ゆっくり歩いていく。
やがて自宅の前に到着すると、お向かいにある建物を見上げた。
二人は談笑しながら、築120年の洋館に戻っていった。