第33話 一角の天使
文字数 2,223文字
スバルは外をぶらつきながら、水星の魔女の事を考えていた。
スレッタは驚異のパーメットスコア能力の持ち主である。
これはニュータイプを意味する、シリーズ共通の認識と言える。
ガンダムの能力を発揮するには、パーメットスコア、またはニュータイプの能力が必要不可欠となるようだ。
ユニコーンだって?
いつの間にぼくはガンダムに乗っていたんだ。
しかし、いけないね、あれは。
お母さんへの執着が断ち切れていない上に、未だにネリアにおんぶにだっこな事に気付いていなかった頃だ。
勢いだけで生きるのは本当に良くない。
ぼくはもっと、大人になるんだ。
話が弾んだ頃に、ふと見覚えのある姿を見つけた。
それは、マリナだった。
マリナを見送ってから、スバルは悲しそうに俯いた。
拳を握りしめ、顔を歪める。
栄光と死は隣り合わせにあるからね。
スバルちゃんは本当に素直に真剣に生きている。
その証だよ。
スバルちゃんは既にエーテル回転とその輝きを身に着けていたね。
あとは自覚と受容だよ。
スバルちゃんならすぐに出来るよ。
真核質、反核質についての相互関係を考えながら、スバルとソロネは吸い込まれるようにモスバーガーに入っていった。
オニオンリングとモスチキンとチーズケーキスティック、そしてココアを注文し、再び二人は白熱の議論を交わした。