第9章「語りかた、いろいろ」メインの教え:説明をダマにしない!

文字数 891文字

英語の「創作(クリエイティブ・ライティング)」の世界で、すでに有名になっている言いかたがあるらしいんです。
"expository lump" (読みかた:エクスポジトリー・ランプ)

「エクスポジトリー」は「説明の」。
「ランプ」はアラジンがこするあれじゃなくて(それはlamp)、「かたまり」です。
お料理で、小麦粉を使うときに失敗してできちゃう「ダマ」のこともふくまれるそうです。
クリームシチューとか、パンケーキとかね。
ル=グウィンさんの挙げてくれている例だと、
(SFやファンタジーで、その作品の世界観に特有の)
情報がレクチャー(講義)としてとうとうと語られ、ちょっとだけ何かくだらない仕掛けでごまかされていたりして、
例えば

「おお、艦長(キャプテン)、反物質偽装装置とはいったいどのように機能するものでありますか?」
そして艦長さんがえんえんとしゃべる、

なんていうのが、SF作家たちの言う「説明のダマ」です。

mimura_akira

あるある笑笑
上手な作家は(どんなジャンルの作家でも)「説明」を「ダマ」にしたりしません。
情報を砕き、細かい粉にひいて、その粉でレンガを作り、そのレンガを、
物語を形づくる一部にしていきます。

mimura_akira

たしかに!
でも、知りたいのは、どうしたらそういう「ダマ」を作らないですむか、
どうしたら「情報を粉にひき、その粉でレンガを作って、物語の一部にする」
ことができるのか?
ということですよね。
ル=グウィンさんがこの章で挙げてくれている手法(そしてそのエクササイズ)は、二つあります。

一つは、情報を、会話の中に入れこむ。
もう一つは、情報を、風景描写の中に入れこむ。
ヒツジは創作を、戯曲(舞台脚本)から始めたので、
第一の「情報を会話の中に入れこむ」方法は徹底的に学びました。
というか、戯曲には基本、台詞しかないので、もう泣きながら学ぶしかなかったです!

そんなわけなので、第二の「情報を風景描写の中に入れこむ」方法のほうが、ヒツジには難しく感じました。
でも、人によってはこちらのほうが易しく感じるかもしれませんよね。
第一と第二の方法、ページを変えて、順番に見ていきたいと思います。
ぜひおつきあいくださいね!

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登場人物紹介

ミミュラ


このコラボノベルの管理人。ときどきアマビエに変身する。

アーシュラ・K・ル=グウィンをこよなく慕い、勝手に師と仰いでいる。

ヒツジのくせに眠るのが下手。へんな時間に起きてしまったり寝てしまったりする。

犬派か猫派かでいったら、犬派。(←ヒツジだけにお犬さま方にはつねづねお世話になってます(^^ゞ)

たい焼きは頭から、チョココロネは太いほうから食べる派。

ミニャノ

管理人に「眠り下手仲間」のよしみで誘われ、このコラボに参加することになった紀州犬。と言っても紀州には何のゆかりもなく、出身は相州鎌倉。現在、台湾台北に生息中。

「鳩サブレー」は頭からでも尾からでもなく、袋の状態のまま、指でぶちぶち潰してから食べる派。

日本語と中国語の間をふらふら往き来する人生ボケ担当大臣(自称)。ときどき別形態になるんだって。

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