第7章「これが視点だ! ~6つの型で学ぶ完全攻略法~」プロローグ

文字数 1,912文字

「視点」と「POV」という語が出てきますが、同じ意味です。
「POV」は英語で、point of view の略です。
あと、「声(ヴォイス voice)」という言いかたも、ル=グウィンさんによると
「この本の中ではPOVと同じ意味に使います」
だそうです。
けっきょく地の文で、「見ている」人が「語っている」わけですからね!

ヒツジはなるべく統一して「視点」と書くようにしますね。
「ヴォイス」という言葉をできるだけ使わないようにして、「POV」は「視点(POV)」などと書こうと思います。

でももし出てきたら、同じ意味だと思ってください。

「視点」「POV」「ヴォイス」、三つとも同じ意味です。

ぶっちゃけ、
「地の文を語っているのは誰?問題」
です。
この章のトピックはそれだけです。
それだけで!
もうおなかいっぱい!笑
でね、章の初めに
「おもに5つのPOVがあります」(めちゃくちゃ実験的なPOVとかは除くってことです)
って書いてあるのに、
数えたら、6つだったんです。
もうー、ル=グウィンさんのおっちょこちょい!
それをまるっと信じたヒツジもおっちょこちょい!
この本のこの章で挙げられている、「使える」6つのPOV。
それは……
ダルダルダルダルダルダルダルダル…… ←ドラムロール
(1) 一人称視点(主人公の)

(2) 三人称一元視点(主人公の)

(3) 「中に立ち入る作者」視点 ※別名:神視点
(4) 「中に立ち入らない作者」視点 ※別名:カメラアイ
(5) 一人称視点(主人公以外の)
(6) 三人称一元視点(主人公以外の)

mimura_akira

本のとおりだと、この順番なんですよね。

でも、よく見ると、(1)と(5)、(2)と(6)はセットになってますよね。

順番を入れ替えたほうが、わかりやすくないかな? どうかな?
迷えるヒツジです。ヒツジだけに!
メ~~~(泣き声)
決めた。キリッ☆彡
ル=グウィンさんには逆らうことになってしまうけど、順番を入れ替えてみます。
0.「中に立ち入らない作者」視点 ※別名:カメラアイ

1.一人称視点(主人公の)

2.一人称視点(主人公以外の)


3.三人称視点(主人公の)

4.三人称視点(主人公以外の)


5.
「中に立ち入る作者」視点 ※別名:神視点

mimura_akira

これで行きましょう!
この章には、めずらしく、ル=グウィンさん自身によるお手本がついてます。
同じおはなしを6パターンに書き分けてあるんです!
それにそって進めていこうと思います。
楽しみにしていてくださいね。
「べつに神視点だけでよくない? 何か問題が? 中身でしょ中身、小説は」
という読者さまもおられると思いますけど……
いや、そういうかたは、そもそもこんなの読んでないですよね(^^ゞ

この章が、何に効くか、というとですね。
ずばり。
ダルダルダルダルダルダルダルダル…… ←こればっか
書いていて、行き詰まったときに。
アイデア出し、気分転換、何をしても効き目がないときに。

別の視点(POV)から書いてみると、一気に進む

という魔法があるんですね!!
あなたの小説が進まないとき。
「あなたの小説を進めるための百のアイデア」みたいなマニュアル本やグッズを買う前に。
↑やっちゃった人(ヒツジ)笑

一度、見直してみる、という手があるんです。

その視点(POV)、合ってますか?
あなたの書きたい物語に。
あなたという書き手に。


ということなんですね!!
これ、ヒツジにとっては、ヘレン・ケラーの「ウォーター!」並みの衝撃体験だったので!
きっと他のかたの突破口にもなると思いました。

PART 2のお題「動詞を制する者は小説を制す」(勝手に命名)。
なかでも、「視点(POV)を制する者は小説を制す」、だと思うんです。ホントに!
じつはヒツジ、ずっと書きたい物語があったんです。

学生のときからずーっと書きたくて……

バイト代をためて、詩集として自費出版したことまであるんです! あーはずかしいあーはずかしい(*/□\*)

でも、なんか違うなって思ってました。


もっと「抜け感」がほしいな、と。

でね、最近とつぜん気づいたんです。

「もしかして、主人公の男の人を、視点人物にしてるのが敗因?」


そうじゃなくて、彼のそばにいて、

彼のことを「素敵!」とか「ばかなの?」と思ってる人を視点人物にする。

ホームズのかっこよさはホームズ自身には語れない。ワトソンが必要。

それだ!

私も、別のキャラを立てて視点人物にしてみよう!

あとはノンストップでした。

ン十年書けないでいた大切な物語が、三十五日でいっきに書けました。


それが『今日の彼、明日のあたし』です。

ほんと、視点ってすごくないですか?

じゃ、次頁から、視点祭り(POVフェス)、行っちゃいましょう!

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登場人物紹介

ミミュラ


このコラボノベルの管理人。ときどきアマビエに変身する。

アーシュラ・K・ル=グウィンをこよなく慕い、勝手に師と仰いでいる。

ヒツジのくせに眠るのが下手。へんな時間に起きてしまったり寝てしまったりする。

犬派か猫派かでいったら、犬派。(←ヒツジだけにお犬さま方にはつねづねお世話になってます(^^ゞ)

たい焼きは頭から、チョココロネは太いほうから食べる派。

ミニャノ

管理人に「眠り下手仲間」のよしみで誘われ、このコラボに参加することになった紀州犬。と言っても紀州には何のゆかりもなく、出身は相州鎌倉。現在、台湾台北に生息中。

「鳩サブレー」は頭からでも尾からでもなく、袋の状態のまま、指でぶちぶち潰してから食べる派。

日本語と中国語の間をふらふら往き来する人生ボケ担当大臣(自称)。ときどき別形態になるんだって。

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