第8章「続・これが視点だ! ~視点人物を切り替える~」

文字数 1,526文字

視点祭り(POVフェス)のつづきです。
正直、第7章で、ヒツジへとへとになっちゃって。
第8章しばらくムリ!と思ってたんです。
ところが、よく見たら……
第8章、ほぼほぼ第7章のくりかえしでした。

え……?
もう~、ル=グウィンさんのおちゃめさん!

ということで、第7章の最後のページ、
このページの前の「もぐもぐタイム」のページを、もう一度もぐもぐ反芻しちゃいます。
ヒツジだけに!

作者は、

どこで、誰から誰へ、視点人物を切り替えているか、
なぜ替える必要があるのか、
しっかり把握し、完璧にコントロールする必要があります。
(『ル=グウィンの小説教室』第7章より)

mimura_akira

ほぼ同じことが第8章でも言われています。
視点人物があまりにたびたび切り替わると――
文章がひじょうにたくみにコントロールされていないかぎり――
読者はつぎからつぎへと違う人物の心の中に突き落とされてうんざりしてしまったり、
いま誰の心の中にいるのかわからなくなってしまったりすることでしょう。
(『ル=グウィンの小説教室』第8章より)

mimura_akira

視点人物の交替は、あなたがお好きなときにおこなっていいのです。
以下の条件を満たしてさえいれば。
つまり、
なぜ、どのように、切り替えをおこなうのか、あなたがはっきりわかっていること。
切り替えの頻度が多すぎないよう気をつけていること。
そして、一瞬だけの切り替えはしないこと。
(同書同章)

mimura_akira

まあ、文章がうまければ何やってもいい!ということなのですけど、
その「うまい文章」ってなにー?って思いますよね。
いきなり「文章がうまく」はなれないけれど、
「いまここで、この人からこの人へ切り替えている」
「この人に切り替えなくてはならない理由はこれこれだ」
ということを意識することは、本日ただいまからでもできますよね。

〈練習問題8〉


第7章で作ったお話か、また別の短いお話を作って、複数の登場人物の視点から書いてみる。
そのとき、

1.まずカッコなどで視点人物の名前を書いて、お話を書いていき、視点人物が切り替わったら新しい視点人物の名前を書いてつづきを書く。(途中に線やマークなどで区切りを入れてもいい。)

2.1で書いたお話を、区切りなしで書き直し、視点人物が替わったことがわかるかどうかチェックしてみる。

mimura_akira

【1の例】byヒツジ
〈おじいさん〉ある日おじいさんは山へ柴刈りに行き、「今日も天気が良くて気持ちいいのう」と鼻歌を歌いながら柴を刈りました。
〈おばあさん〉そのころおばあさんは川で洗濯をしながら、「あの人ったらまたこんなに汚して」とぶつぶつ文句を言っていました。そこへ、大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。
〈桃太郎〉桃の中ではちっちゃな桃太郎が「やべ、あのぶうたればあちゃんに見つかりませんように。おいらもっと金持ちに拾われてクルーズで鬼ヶ島に行きたいし」と祈っていました。

【2の例】byもちろんヒツジ
 ある日おじいさんは山へ柴刈りに行き、「今日も天気が良くて気持ちいいのう」と鼻歌を歌いながら柴を刈りました。
 そのころおばあさんは川で洗濯をしながら、「あの人ったらまたこんなに汚して」とぶつぶつ文句を言っていました。そこへ、大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。
 桃の中ではちっちゃな桃太郎が「やべ、あのぶうたればあちゃんに見つかりませんように。おいらもっと金持ちに拾われてクルーズで鬼ヶ島に行きたいし」と祈っていました。

mimura_akira

うん、これ、
やっぱり第7章と変わらないね。
ということで、第8章はいきなり内容が尽きてしまったので、
ページ稼ぎに、ミミュラは書くとき視点をどう選んでいるか、ということを、セルフチェックしてみようと思います。
皆さまのお役に立つかな? どうかな? 立つといいなー。

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登場人物紹介

ミミュラ


このコラボノベルの管理人。ときどきアマビエに変身する。

アーシュラ・K・ル=グウィンをこよなく慕い、勝手に師と仰いでいる。

ヒツジのくせに眠るのが下手。へんな時間に起きてしまったり寝てしまったりする。

犬派か猫派かでいったら、犬派。(←ヒツジだけにお犬さま方にはつねづねお世話になってます(^^ゞ)

たい焼きは頭から、チョココロネは太いほうから食べる派。

ミニャノ

管理人に「眠り下手仲間」のよしみで誘われ、このコラボに参加することになった紀州犬。と言っても紀州には何のゆかりもなく、出身は相州鎌倉。現在、台湾台北に生息中。

「鳩サブレー」は頭からでも尾からでもなく、袋の状態のまま、指でぶちぶち潰してから食べる派。

日本語と中国語の間をふらふら往き来する人生ボケ担当大臣(自称)。ときどき別形態になるんだって。

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