第42話:初男同僚と富士高原ドライブ

文字数 2,209文字

 一方、佐織の兄の初男は、2015年の夏休み、セブン銀行の同じ年入社の友人3人、吉村宗男、木村節子、宮下好美と1泊2日の富士高原旅行を計画した。8月8日、朝7時に、橫浜駅西口へ、北川初男が、父のレクサスで迎えに行くことにした。朝7時に、橫浜駅で友人3人をのせて、16号線を東名高速、橫浜インターチェンジに向かって走った。その後8時半過ぎに御殿場インターを出た。

 その後、富士山麓469号線を西に向かい9時過ぎに、富士サファリパークへ着いて、1時間ほど園内のキリン、象、虎、ライオンなどを見て回った。10時過ぎにサファリパークを出て11時に富士宮の白糸の滝に立ち寄り、滝の近くまで行って写真を撮ったりして、涼みながら、30分ほど休んだ。そこから、車で、すぐの所に、美味しいジェラードを食べられる所があると聞き車で10分足らずで到着した。

 早速、施設内のレストランに入って、パスタや焼き肉を注文して、食べた。デザートに、ジェラードを注文して食べた。ここのジェラードは、近くの牧場の搾りたてのミルクを使っていると書いてあったが実に美味しかった。その後、珈琲を飲んで13時に出発した。20分ほどすると本栖湖が見えて、車で本栖湖、湖畔の駐車場に車を止めて、写真を撮ったり、眺めたりして、出発した。その後、西湖の湖岸を景色を眺めながらドライブした。

 その直ぐ東隣が、河口湖で、留守ケ岩からの富士山を見て写真も撮った。その後、河口湖大橋を渡り山中湖へ向かった。その途中に「紅富士の湯」という看板があり、風呂に入っていかないかと聞くと、入ろうかと言うことになり、14時過ぎに、風呂に入り、フロントに15時集合として、ゆっくりと紅富士の湯に入った。すると、屋外に露天風呂があり、正面に美しい富士山が見えるではないか、その露天風呂に入り、富士山を眺めた。

 男性達は14時40分に風呂から出て、待っていると女性達が15時少し前にフロントに来た。そこで、風呂上がりに、冷たい物を飲んで、一休みした。そして、露天風呂からの富士山の話で盛り上がった。16時前に紅富士の湯を出て、山中湖へ向かい、10分ほどで長池親水公園に車を止めて、真正面に見える富士山をバックに集合写真を数枚撮り、山中湖岸の歩道を散歩した。

 そして、17時には、予約していた山中湖近くのホテルに入った。それぞれ、ゆっくりしてもらい、19時から夕食をとることにした。運転していた初男は、1時間ほど仮眠した。夕食はレストランでのバイキングであり、多くの料理があった。初男は、ローストビーフや肉類を取ってくると宮下好美が野菜も食べなさいと注意した。すると、木村節子もバランス良い食事をしないと、長生きできないよと笑いながら言った。

 一方、吉村宗男は、魚中心でバランス良く、持ってくると、さすが育ちが良い人は違うなと言われた。吉村の両親は、東京の大田区で精密部品の町工場を営んでいて、これも中学時代から慶応で、まさに慶応ボーイだったのだ。その後、吉村が、赤ワインを買ってえ来たので部屋で飲もうと言った。20時半頃に部屋に戻り、吉村が、その高そうなワインを開けて、高級そうなチーズを器用にナイフで切り分けた。

 そして、部屋のコップでワインを入れると、わざとらしく、鼻をつけて、良い香りと言いながら飲んだ。北川初男は、チリ産ワインしか飲んだことがなかったので、繊細な味のフランスワインが気品があり、美味しかった。今日の旅行や会社の上司、若手社員の話題をすると、熱を帯びて、あの人は嫌いとか、気持ち悪いとかいう話で盛り上がった。飲んで、おしゃべりして楽しんでいると0時になった。

 そこで、女性達は自分達の部屋に帰り、床についた。翌朝、北川初男と宮下好美は、6時半頃、散歩を始めようとホテルの庭に出て来て、はち合わせとなった。北川が宮下さんは早起きなのですねと言うと、あなたこそと言い返した。まーいいや、一緒に、山中湖の湖畔を散歩しようと言って、歩き出した。今日も、富士山がきれいに見えて、湖畔を渡る風は心地よかった。

 歩きなら宮下さんが、北川君は、何で、セブン銀行を選んだの聞いたので、新しい業態で、あまり激しい競争はないと感じたからと言った。次に、君は、と聞くと、私も潰れそうにない会社だと思ったからと言った。次に、北川が、照れくさそうに、それに、残業時間も多くないと書いてあったから決めたと言うと、宮下さんも、偶然ね、私も、同じ事を考えたのよと笑いながら言った。

 仕事ばかりの人生なんて、嫌だと思うと、北川が言うと、賛成と宮下も言った。続けて、北川が、これからの時代、あくせく働いて、少ない給料から、ちまちま金を貯めて質素な生活なんて、時代遅れだと言った。僕は、父が、昔から株投資をして、金を増やしてるのを見て、橫浜国大経済学部の時、株研究会に入って、株の勉強して、卒業して20歳から株をやり始めたと話した。

 それを聞いて儲かったのと聞くので、あーと言い、1000万円以上の資産を作ったというと、宮下さんが、それはすごいねと驚いていた。それなら、私が、もし北川君と結婚したら優雅な生活のねと、笑った。それを聞いて、北川が、そんな事、まだわからないよと言った。そんな話をして散歩を終えて、7時前にホテルに戻ると、吉村君と木村さんが起きてなかった。
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