第36話:ブッチャードガーデン観光と帰国

文字数 3,006文字

 2013年、最終週の土曜日、8月24日朝、6時半に、ハンナとケイトと佐織が、シアトル港・ピア69に集合し、7時半発の高速フェリー・ビクトリア号の乗船手続きを終え、乗り込んだ。出発して、徐々に速度を上げて、時速30ノット「60キロ」以上で、水しぶきを上げて、順調に海の上を突っ走っていた。しばらくは、海の景色を眺めていた。

 しかし、飽きてきたので、自分の席について、心地よい、船の揺れで、夢の世界へ。しっかり、寝て起きると、30分ほどで、ビクトリアの歴史的建造物の並ぶ華やかな「インナーハーバー」近くの港に着いたとアナウンスが流れ、出発の支度をした。港を降りると、パスポートだけで、カナダのeTAは免除された。

 その後、船を降りると、「花の街」と言われるビクトリアのキレイに手入れされた花達やイギリス統治下の面影を残す建物などを見て「やっぱり来てよかった!」と3人で言った。「ブッチャートガーデン」行きのバスのチケットを買った。その後、近くの超高級ホテル「フェアモント・エクスプレス」へ、外観はまるで、お城の様でとても素敵だった。そのため、数枚の記念写真を撮った。

 その後、ブッチャートガーデン行きのバス停留所へ行き、バスに乗って到着した。ビクトリアのダウンタンから30分行ったなんだか、辺鄙「へんぴ」な場所にあるこの庭園は、元セメント工場の鉱石場跡地。こ元々は、セメント工場会社の社長夫人が。心を慰めるために始めた庭園が、今カナダから史跡に指定されるほどの美しい庭園となった。庭園中のいろいろなところに無料の雨傘が置かれていて、とてもありがたい。

 庭園内は、もう入るなり美しい花、花、花で、なかなか歩が進まないくらい。シアトルでよく見かける花も多いけど、とにかく色が違う。シアトルでは一色しかみかけない花にも様々な色の種類があって、本当にキレイ。そして、素晴らしく、よく手入れがなされている。半分弱を一時間かけて歩いた後、ランチかアフタヌーンティーをということでガーデン内の レストランへ。

 イギリス風のかわいらしい内装のレストランで、ランチとアフタヌーンティと両方オーダーできるということで、3人とも、スープ、ティーセットをオーダーした。味がきつくないし、甘すぎもしない。パンもしっとりしていてパサパサしていない。シアトルよりも美味しいと感じた。そして確かにアフタヌーンティは見た目と違ってかなり分量があり、真ん中の段の多くをお持ち帰りとしてもらった。

 16時半過ぎのバスでビクトリアのダウンタウンへ戻った。17時半のフェリーにチェックインをして、18時にビクトリアを出発。約2時間45分の船の旅は女3人で、おしゃべりしているうちに過ぎていき、シアトルの港に着いた。その後、タクシーに分乗し、21時には、佐織は、ホストファミーに着き、ホスト・マザーに、お土産を渡してシャワーを浴びて、床についた。

 翌日、7時に起きて、朝食とり、4週間、お世話になった、ホストファミリーの人達とハグして別れを惜しんで8時に家を出た。9時に空港のJALの搭乗カウンターへ行き、手続きをとり、近くのカフェで待ち、11時過ぎの飛行機で飛び立った。その後3時間眠った。また食事が出て食べ、映画を見たりして、時間を過ごした。また眠りについて起きると、あと1時間で成田空港に到着とアナウンスが流れた。

 16時前に成田空港に到着して、新横浜行きの高速バスに乗って18時半に新横浜プリンスホテルに着くと、父が迎えに来てくれていた。家に帰り、母とおばあちゃんに、お土産を渡し、夕食をとった。その後も時差もあって、眠れず、0時過ぎまで話をして、みんな、床についたが、佐織は、目が冴えて、寝れず、うつらうつらしてからねた。翌朝、起きると10時過ぎていた。

 また、2013年9月になり、佐織は、橫浜国大経済学部へ通う生活が始まった。そして、留学の時の小遣いが欲しいので、土日、祝祭日、冬休み、春休みに、中学生、高校生の家庭教師を積極的にするようになった。やがて10月になると、イギリスのケイトと、デンマークのハンナでパソコンを使い、あらかじめメールを送って、日時を指定して、スカイプ電話を始めた。

 デンマークは、これからが厳しい冬で、昼が短く、暗い日々になるとなげいていた。一方のケイトは、相変わらず、多くの仲間と、新しい仕事の話についての討論をしていると話していた。そして、最近、こう言う新しい起業は、ほとんど、アメリカノ独壇場だと言った。その理由は、シリコンバレーなどの施設が充実していることと、起業する際の融資が受けやすく、金額も多く集まると語っていた。

 だから、私は、大学を出たら一刻も早く、アメリカ、シリコンバレーをめざすと熱く語っていた。そのうち、12月になり、北川家、恒例のクリスマスパーティーが開かれた。その席で、今年の夏休みに行った佐織の4週間にわたる留学の話を聞かせて欲しいと言われた。そこで、ブッチャードガーデン観光の話をすると、母もおばあちゃんも、撮って来た写真を見ながらきれいだねと言ってくれた。

 やがて、2013年が終わり2014年となった。今年は、車で、橫浜の伊勢山皇大神宮に初詣でに行き、佐織は、今年の夏の留学が成功して、新しい出会いがありますようにとお願いした。米子は、家内安全と、少しでも子供達と孫に囲まれて、長生きしたいと願ってきた。初男は、株で成功して、大金を掴んで、早期退職して、適度に仕事をして、海外旅行へおばあちゃんを連れて行きたいと願った。

 佐織は、2014年になって、学校の休みの土日に、アメリカ東海岸の留学先をどこにするか、橫浜の留学斡旋業者を訪ねては資料を見ていた。そして2月、ボストンのニューイングランドスクールオブイングリッシュに決めた。ニューイングランドスクールオブイングリッシュは、NESEという愛称でも親しまれていて、ボストン郊外のケンブリッジに校舎を構えている。ハーバード大学に隣接している。

 NESEの学校の講師としてハーバード大学、エール大学、コロンビア大学などアメリカの一流大学の学士号または修士号、博士号を持つ講師を揃えています。それ以外にも英語学習や大学進学の専門知識を持ち、経験豊富な講師が多く在籍していた。ここの授業を通して、英語だけでなくアメリカ文化も習得できるカリキュラムを提供していた

 英語学習とアクティビティを組み合わせたカリキュラムで英語漬けになり、英語レベルの早い向上が期待できます。そして、他の学校にはあまりみられない科目別に英語レベル設定されていますので、英語の各スキルに応じたレベル別学習ができ、弱点をしっかり補強していくこともできます。またさらに年齢によるクラス分けを行いますので、同レベルで、年齢の近い人達でクラスが構成される。

 ニューイングランドスクールオブイングリッシュの生徒は、学校から地下鉄で一駅先にあるアメリカでも最も有名な大学のひとつであるMIT「マサチューセッツ工科大学」のフィットネスセンターも利用できる。ハーバード大学のそばにあり、MITの施設も利用できたりと、NESEはアメリカの一流大学の雰囲気を申し分なく味わえる学校と書いてあり、気に入って3月に申し込んだ。
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