第4話
文字数 538文字
4
砂漠の上空、十ミルトほどの高さにまで至った。途端に速度が急速に減じて、ユウリはほぼ無衝撃で着地した。メイサの生み出した青鳥は次第に薄くなり、消失した。
ふうっと息を吐き、ユウリは前方に目を向ける。不毛の砂漠が続いており、その上には、雲一つない青空が広がっていた。
(さあて、何が来やがるってんだ。俺の大切な妹様は、いったい何の神託を得たのかね)
ユウリは落ち着いた心境で目を凝らした。すると視界の端に、拳ほどの大きさの物体が入ってきた。はっとしてそちらを注視する。
(何だあれ。……蝶?)ユウリが訝しんでいる間も、物体はルミラルに接近し続けていた。翼のようなものを羽ばたかせているようにも見える。やがて細部が見て取れる距離にまで至った。
推測通り、それは蝶だった。色は全身純白で、とてつもなく大きい。
ユウリが圧倒されていると、蝶はルミラルの真上にまで到達した。見渡す限りの地平が影になる。
(そんな馬鹿な。ルミラルとほぼ同じ大きさだってのか? って、あそこ)
ずっと向こうの大きな砂丘の辺りで、蝶の下から何かが現れた。人型だが背には翼が付いており、ゆったりと動き続けていた。
人型の何かは着陸した。ユウリはすぐさま、そちらに向かっていった。
砂漠の上空、十ミルトほどの高さにまで至った。途端に速度が急速に減じて、ユウリはほぼ無衝撃で着地した。メイサの生み出した青鳥は次第に薄くなり、消失した。
ふうっと息を吐き、ユウリは前方に目を向ける。不毛の砂漠が続いており、その上には、雲一つない青空が広がっていた。
(さあて、何が来やがるってんだ。俺の大切な妹様は、いったい何の神託を得たのかね)
ユウリは落ち着いた心境で目を凝らした。すると視界の端に、拳ほどの大きさの物体が入ってきた。はっとしてそちらを注視する。
(何だあれ。……蝶?)ユウリが訝しんでいる間も、物体はルミラルに接近し続けていた。翼のようなものを羽ばたかせているようにも見える。やがて細部が見て取れる距離にまで至った。
推測通り、それは蝶だった。色は全身純白で、とてつもなく大きい。
ユウリが圧倒されていると、蝶はルミラルの真上にまで到達した。見渡す限りの地平が影になる。
(そんな馬鹿な。ルミラルとほぼ同じ大きさだってのか? って、あそこ)
ずっと向こうの大きな砂丘の辺りで、蝶の下から何かが現れた。人型だが背には翼が付いており、ゆったりと動き続けていた。
人型の何かは着陸した。ユウリはすぐさま、そちらに向かっていった。