ぱっつん少女だな - 4-3

文字数 807文字

……あれっ、今ふいに頭にかんだんだけど、罰野場継さんって名前、ずっと昔にどこかでいた覚えがあるようなが……。
どこでだったかなあ…………罰野場継さん……場継さん……バツさん……ばつ……ば…………ばっ…………く……
……!!!!!!!!!
うわあああああっっ!!!!!!!!

その瞬間、物凄い衝撃波が身体を突き抜けて行った様な異様な感覚に襲われて俺は叫び声を上げた。


大地がしく揺れている。高速の振動で物がブレて見える。空が赤黒く渦巻いている。あちこちに稲妻が降り注いで火花を散らしている。光の明滅が激しい。視覚がおかしくなる。世界が反転している。ぐにゃぐにゃに捻じがっている。吐き気を催す様な異常な感覚。

だ、何がこったっ
はとても立っていられずその場に(ひざまず)き、地面に両手をついて腕で身体をえている。
これは時空間振動波よっ。こんなきな物は見た事がないっ。メーターをり切ってるわっ!
ミリアも地面にれ込み、形態から元に戻したスマホもどきにをやっている。
        かが来る
えっ、か? 何かってっ? るって
俺は異常な状況の中、れ込まない様に身体を支え続けるので一杯だった。

 ――・――・――・――・――・――・――・――・――・――・――・――・――・――

然、寂が訪れた。まるでさっきまでの出来事がだったかのようだ。先程までの激しい音で耳がおかしくなっているせいか、なんの物音もこえない静寂の世界だ。


その静寂にビシっと、分厚い硝子が割れるかのような重々しい音がき渡る。

目の前に亀裂が走る。何もない空間に亀裂が走る。


その亀裂はビキビキと鈍い音を立てながら一気に四方八方へとがり、そして勢いよく粉々に砕け散る。

空中にキラキラとめきながらえて行く。


け散った空間の内部は色の光と漆黒の闇とが混ざり合うように(うごめ)き、ゆっくりと渦巻いていた。

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登場人物紹介

ミリアリア・タエコ・ルラララ

銀河連邦警察、地球駐在所勤務、警察官見習い。15歳。

日本人の母と宇宙人の父の間に生まれ、幼い頃に父の転勤で地球から外惑星に旅立つ。

ササラ・サラザリ・マーリン

大魔法使いアングリーズ・マーリンの最後の孫にして最後の弟子。

自称千年に一人の大天才魔法使い。異世界人。11歳。

罰野 場継(ばつの ばつ)』

自称オタクじゃない、一見平凡そうに見えるが、その実本当に平凡な一介の高校一年生。(なのか?)15歳。

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