プッツン少女かよ - 4-2
文字数 1,018文字
そんなグラマラスボディーから降ろされた後、ミリアにインカムと折りたたみ式のオペラグラスのような薄っぺらい双眼鏡を渡された。
渡されたインカムはワイヤレスイヤホンよりもっと小型で耳の中にすっぽりと隠れる。右耳に装着してみると外部の音もそのまま自然に聞こえて来る。
マイクは別途必要という事も無くこれ単体でミリアと会話が出来るらしい。
――。
ミリアはそう言い残すと俺から離れ、装甲戦闘服の背中の全スラスターを一気に全開にした。
爆発的な加速度で一瞬にして上空に達する。
俺は飛び立つ装甲戦闘服から大分離れていたとは言え、その強烈な衝撃波と爆風とで身体がよろめいて尻持ちを付き、大量の土埃を浴びて咳込む。
ミリアが上空に到達した瞬間にいきなり激しい銃撃音と爆発音が轟き、立ち昇る煙の向こう側に幾つもの爆発の閃光が煌めくのが見える。
煙を突き抜けて俺の近くに流れ弾が着弾して大穴を開ける。
どちらが撃った物か分からないが、これではうかうかと見物もしていられない。
俺は大岩の陰に隠れてみるが、この岩程度で防ぎ切れるのかどうかの判断は俺には出来ない。