プッツン少女かよ - 9-1

文字数 989文字

プラズマトルネードの砲撃により、亜空間に浮かぶこのバトルフィールドと呼ばれる広大な大地に巨大な穿(うが)たれた。直径は百メートル程もあるだろうか。
戦艦からササラまでを結ぶ直線上に、斜めに巨大な穴が空いている。穴のさは俺の居る場所からは見えないので分からないが、もしかするとこの大地貫通しているのかもしれない。
東京二十三区と同等の広さだと言うバトルフィールドの厚さがどのくらいなのか知らないが、そんな気がする程の強烈輝きだった。
穴は先程の通常兵器による砲撃のクレーターとは見た目が全く違う
通常兵器と言っても、地球ではまだ実戦配備されていないようなSF兵器ばかりだがな。
通常攻撃の着弾地点は土が(えぐ)れ、岩が砕けて吹っ飛んだようなガタガタの地面だったが、プラズマトルネードの着弾地点はまん丸の綺麗真円になっている。
砲撃で大地が吹っ飛んだという感じではなく、大地が超高熱により蒸発してしまったかのように見える。
穴の側面は非常に滑らかだ。まだ表面の温度が高いらしく陽炎(かげろう)が揺らめいているが、温度が下がればツルツル硝子みたいになるのかも知れない。
それで肝心のササラだが、砲撃前と同じ位置の空中に浮かんでいる。ノーダメージのようだ。ホッとしたようなガッカリしたような複雑な心境だ。
なんだかセカセカちょこちょこと、その場で元気一杯に動いている様に見えるんだがしてるんだ?
気になったんで宇宙双眼鏡で覗いてみる事にする。
――――!! ――――!!
手足や身体全体を動かす妙な動きだ。
いや、まて、この動きは見た事あるぞ!

と言うかやった事あるぞ!

これは、ラジオ体操第一じゃない!!
 異世界でも有名なの この体操
俺が住むこの世界を覗ける魔法のがあるとか、この世界の電波をキャッチ出来る魔法の電波塔があるとか、もしかしたらこの世界から転生した日本人が魔法の国に伝えたとかなのか?
全くからないが、とにかくササララジオ体操やっているのだった。
ササラのこのきは、今までの攻撃は全然効いてないよアピールなのか、それとも反撃前の準備運動なのか、その他に何か意味があるのか、どれなんだろう。

ミリア、ササラがラジオ体操をやっているんだが.


『ええ、そうね。銀河連邦警察でも採用されているわ、この体操』
!! 宇宙規模でも有名なのか ラジオ体操!!!
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登場人物紹介

ミリアリア・タエコ・ルラララ

銀河連邦警察、地球駐在所勤務、警察官見習い。15歳。

日本人の母と宇宙人の父の間に生まれ、幼い頃に父の転勤で地球から外惑星に旅立つ。

ササラ・サラザリ・マーリン

大魔法使いアングリーズ・マーリンの最後の孫にして最後の弟子。

自称千年に一人の大天才魔法使い。異世界人。11歳。

罰野 場継(ばつの ばつ)』

自称オタクじゃない、一見平凡そうに見えるが、その実本当に平凡な一介の高校一年生。(なのか?)15歳。

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