プッツン少女かよ - 3-1

文字数 1,163文字

ここが亜空間バトルフィールドとかって所なのか
 そうよ。
っていたよりも結構広そうな所だな。
 そうでもないわよ。限定疑似空間だから。
東京ドームで言うと何個分くらいなんだ?
 東京ドーム? ちょっとってね。
ミリアはちゃかちゃかっとスマホもどきで計算する。
 大体、東京ドーム一万三千百七十個分かしらね。
あ、すまん、聞き方が悪かった。まったく想像が出来ん。
 東京二十三区ぐらいよ。
充分広いじゃねーか!
ところでササラはどうした? 周りには見えないが。
 ここから少し離れた場所に転送させたわ。
じゃあ、(しばら)くは安全か。
でもあの子、探知機みたいな魔道具っていたから、すぐにここを見つけ出してやって来るかもれないわ。
まずいな、ササラは本気で俺をこの世から消しかねん。とかしないとな。
 ――。
しかし、この空間ってなんだか殺伐とした風景だな。地面が剥き出しで雑草もまばらに生えている程度だ。

小石混じりの地面は平らだが、大小様々なが隅っこに転がっている。

大きな段差も有って、一段低い所にはが溜まっている。大きな水溜まりって程度だが。

尖った丘は半分削り取られた様に岩肌を露出させて、周囲を取り囲むも同様に岩肌が露出している。

なんだか、あれだ。採石場みたいだな。

戦闘を行うには適しているのかもれないが。

罰野さん、わたしちょっとウインブレイバー、超時空戦闘要塞まで行って装甲戦闘服て来るわ。

あのビームにこの制服だけじゃ対抗し切れないから。

正規の警官になれば母艦から転送された戦闘服を自動で装着出来るけど、わたしはまだ見習いだから訓練用の旧式の戦闘服しか支給されてなくて、転送は無理だから。

分かった。確かにあのササラビームの威力はまじかったからな。

はササラに見つからない様にれているよ。

入り前のミリアさんの身体に傷でも付いたら大変だからな)

俺はその時ミリアに言いたかった事を思い出した。

ササラにもしも俺がされる事にでもなったらもうえないから今の内に言っておこうとったのだ。


他人からすれば全然大した事じゃいんだろうが俺にとってはそこそこ大事な事なんだ。

ミリアさん、こんな大変な時に忙しいのは充分わかってはいるが、ちょっとだけいてくれ。
 あら、かしら?
俺への呼び方、『罰野さん』じゃなくて『罰野』にしてえないだろうか。
 え?
ほら、俺とミリアさんは同い年だって言ってたから、同級生だったらさん付けじゃなくて付けでんだりするじゃないか。
ああ、そうね。そうかも知れない。いいわよ罰野って呼ぶ事にするわ。わたしも女子高生気分を味わえるかもれないしね。

じゃあ、罰野君はわたしの事ミリアって呼び捨てにしてよね。

宇宙だと初対面か偉い人以外は普通は呼び捨てにするから。

お、おう、かった。呼び捨てにするよ。
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登場人物紹介

ミリアリア・タエコ・ルラララ

銀河連邦警察、地球駐在所勤務、警察官見習い。15歳。

日本人の母と宇宙人の父の間に生まれ、幼い頃に父の転勤で地球から外惑星に旅立つ。

ササラ・サラザリ・マーリン

大魔法使いアングリーズ・マーリンの最後の孫にして最後の弟子。

自称千年に一人の大天才魔法使い。異世界人。11歳。

罰野 場継(ばつの ばつ)』

自称オタクじゃない、一見平凡そうに見えるが、その実本当に平凡な一介の高校一年生。(なのか?)15歳。

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