プッツン少女かよ - 12-1
文字数 1,354文字
地上五十センチほどの高さに浮かんだままの俺は、ちょいと手足を動かしてジタバタさせてみる。
と言うわけで。
自由自在とまではいかないが、空気の中を泳いでわりと思った方向に移動できる。牽引ビームのパワーは俺を浮かせておくだけで精一杯で、牽引するパワーがほとんど無いらしい。
ササラが静かになってくれたおかげで、俺はちょっとはしゃいでしまう。
空中を泳ぐのが楽しくなった俺は、ササラのすぐ横まで犬かきで泳いで行って、顔をのぞき込んでみた。
ササラが元気よくガバっと起き上がったっ!
ササラの右手が輝き始めた。俺の本能がとてつもない危険を感じて、脳内にビービービー、ドンガラガンガン、ウワオオオーンとうるさいほどの警告音が鳴り響く。
ミリアの装甲戦闘服が宙を舞い、地響きを立てて押し潰すようにササラの上に覆 い被 さった!
するつもりがドスン! と尻から地面に落ちた。
遠くから爆発音が聞こえてくる。どうやらズタボロロボの牽引ビーム発生装置が爆発して吹き飛んだらしい。
俺は走り出そうとした。