プッツン少女かよ - 1-3
文字数 1,553文字
ミリアが口を挟む。
俺は決め顔でポーズをキメる。きめーとか言わせない。
ササラも決め顔でポーズをキメる。
異世界小学生ササラは腰に両手を当てて胸を張ってドヤ顔で答える。やたらと天才を強調する。
俺はその時不意に思い出した。通学バッグの中に、ある物が入っている事を。
昨日の学校帰りに母親から一等当てて来いと渡された券で商店街の福引をやり見事大当たり四等賞で貰った、丸くって小っちゃくって三角な飴が入っている事を。
俺は餌付けを試みる。
俺はバッグの中から飴の袋を取り出し、ササラの小っちゃい手の平に一つ渡す。
その時突然、ササラの胸ポケットの辺りからピココーンっピココーンと激しい警告音のようなものが鳴り響く。
その時突然、ササラの胸ポケットの辺りからピココーンっピココーンと激しい警告音のようなものが鳴り響く。
ササラは急いで胸ポケットからコンパクトに似た円形の物体を取り出した。表面には魔法陣っぽい模様が刻まれている。
ガラスの表面に映る三角の矢印は俺の方を向いてせわしない点滅を繰り返す。激しい警告音は鳴りやまない。
ササラは驚愕の表情で俺を見る。そのプニプニとした右のほっぺは小さくプクっと膨らんでいる。さっきの飴が入っているようだ。
隣に立つミリアは再起動出来たらしいゴツいスマホもどきを手にして、複雑そうな表情でササラを見つめている。