プッツン少女かよ - 9-3

文字数 1,450文字

『ウインブレイバー、ツインドリルアタック!』
巨大ロボの左手のが内側に倒れ、その跡から現れた二本の巨大なドリル超高速回転で回る
!! ドリル兵器ロマンっっ!!!
ブースターからの噴射で、右手のパンチと同様に加速した攻撃がササラを
ササラは今度はけ止めたりせず、ヒョイっと身をかわす
――!
っ、ドリル苦手なのか
!!!――。
思ったら、ササラにかわされて大きくを切ったドリルの腕の肘の辺りをササラがチョンっと押す
ロボは大きく振り回した超加速のドリル攻撃の勢いに、さらにササラが加えた加速が上乗せされ、その超重量級の機体を空中で横向きにグルグルと豪快回転させられる。
ササラがやったのは、合気道的ななのか?
ロボはそのまま回転しながら地上に激突し、小高い丘を幾つも粉砕して岩や土砂を巻き上げる。さらに横滑りしながら大地に長く深い溝を刻み付けた。
バリアの中ではじられないが、凄まじい振動で外の景色が激しく何度も揺れ動く。
――!!! ――!!!
ササラは空中でちっちゃなゲンコツを振り上げると、両手をボクシングのようにかす。
すると起き上がろうとしていたロボの上空に無数の半透明で巨大にも見える塊が出現し、ロボを滅多打ちにし始める。
ロボの全身から激しい火花が飛び散り、徐々に大地にめり込んで行く。やがて各部から手持ち花火のような長い火花を幾つも噴出させてロボは沈黙する。
吹き出た火花はロボから噴き出す血潮のようにも見える。
『メイティス、損害状況は?』
[[各部ノ損傷ガ激シク、現在、予備回路ニ切替作業中。再起動ニハ時間ガ掛カリマス]]
うう、万事休すじゃん。頼みの綱の超巨大ロボがあの状態じゃ、もはや打つ手無しか……どうしよ。
『罰野君、前! ササラちゃんがっ!』
――――。
頭を抱えて座り込んでいた俺がミリアの声で前方を向くと、バリアの前方五メートルくらいの場所にササラが立っていた。
いつの
『外部の音を罰野君のインカムでも聞こえるように切り替えたわ』
なるほど、今まではミリアだけで、まったくこえて来なかったこえる。
「バツお兄ちゃん、もうわりだよ」
キラキラとした満面笑みで、ちょっと(かし)げながらササラが言う。
きっとロ×コ×の皆さんならば、今の笑顔破壊力で全員の腰が砕けてその場にへたり込んでしまった事だろう。
ああ、そうさ、確かにササラ可愛いさ それは認めてもいい
だが、ロ×コ×じゃない そんな笑顔など俺には通用しない!!
バツお兄ちゃんってんでくれたその一点だけは嬉しく思え無くも無い。
だがに、そのキラキラとした笑顔がとんでもなく恐ろしい物に見えて、俺は腰が砕けてこの場にへたり込みそうなんだよ
――!
ササラは両手をスッとボクシングの形に構えると、その腕を前後左右激しく動かす
ついさっき巨大ロボズタボロになるまでボコボコ袋叩きにした、無数の半透明で巨大が俺とミリアの居るバリアを滅多打ちにする!
ふっふっふ、ササラよっ、残念だったな。いくら巨大ロボを倒したとは言え、その様な攻撃など、この絶対無敵時空間断絶バリアとやらには通用しないのだよっ
バリアを殴る巨大な拳の連打が激しくなる。
……通用しないよな?
更に連打が激しさを増し、スピードも上がる。
通用しないでくれよっ!
バリアが軋みだし、各所からのスパークが飛び交う。
『罰野君、ごめんなさい。バリアはもう限界みたい』
マジかー、ここでミリアと一緒に…………。
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登場人物紹介

ミリアリア・タエコ・ルラララ

銀河連邦警察、地球駐在所勤務、警察官見習い。15歳。

日本人の母と宇宙人の父の間に生まれ、幼い頃に父の転勤で地球から外惑星に旅立つ。

ササラ・サラザリ・マーリン

大魔法使いアングリーズ・マーリンの最後の孫にして最後の弟子。

自称千年に一人の大天才魔法使い。異世界人。11歳。

罰野 場継(ばつの ばつ)』

自称オタクじゃない、一見平凡そうに見えるが、その実本当に平凡な一介の高校一年生。(なのか?)15歳。

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