プッツン少女かよ - 3-4
文字数 1,042文字
斜面の下まで転がり落ちてからも尚も転がっていた俺は、ようやく止まって安堵する。
手足を動かしてみたが幸い何処も折れてはおらず、軽い擦り傷程度だ。岩の欠片やミサイルの破片も当たらなかったようだ。打撲も大した事は無い。大爆発だった割には驚く程の軽症で済んだ。
ひょっとすると見掛けは大爆発っぽかったが実は大した威力じゃなかったのかと、さっきまで居た岩場を見上げると、岩は粉々に砕けて地面は大きくえぐられている。
(アハハっ神様仏様だってさっ)(誰のおかげだと思っとるんじゃ)(まあ、知らんのだから仕方なかろう)(ギギッギギギギギッ)
と思った矢先にササラが現れた。俺からは少し離れた場所で宙に浮いている。
宙に浮いたササラの周りには幾つもの物体が浮かんでいる。
足元の左右には尖った物体の頭が幾つも覗いている黒くて四角いミサイルポットらしき物。
左右にはさっきササラが使った物より大型の黒い大砲らしき物。
頭の上には小型の銃身が付いた細長くて丸っこい物体がヒュンヒュンと幾つも飛び回っている。
ササラ自身は何本もの銃身が束ねられたガトリング砲に似たでかくて重そうな物を両手で抱えている。
ササラの叫び声と同時に俺に向かって全砲門が一斉に火を噴いた。