プッツン少女かよ - 3-4

文字数 1,042文字

斜面の下まで転がり落ちてからも尚も転がっていた俺は、ようやく止まって安堵する。


手足を動かしてみたが幸い何処も折れてはおらず、軽い擦り傷程度だ。岩の欠片やミサイルの破片も当たらなかったようだ。打撲も大した事は無い。大爆発だった割には驚く程の軽症で済んだ。


ひょっとすると見掛けは大爆発っぽかったが実は大した威力じゃなかったのかと、さっきまで居た岩場を見上げると、岩は粉々に砕けて地面は大きくえぐられている。

直撃だったらやばかった。完全やばかった
どうやら奇跡的に軽傷だったようだ。転がり続けた事で力が分散されて爆発の威力が軽減されたのかもしれない。

もしくは神仏のご加護だったのか? 神様仏様、どうもありがとうございました

この件が解決したら神社仏閣教会その他を全部回り感謝を捧げますから、今後も俺をササラからお守り下さい

(アハハっ神様仏様だってさっ)(誰のおかげだと思っとるんじゃ)(まあ、知らんのだから仕方なかろう)(ギギッギギギギギッ)
くそっ、ササラのめ。周りはちゃんと見張ってたのに見えない所から狙って来やがった。
あのコンパクトみたいな探知機レーダーみたいに使って遠距離からのミサイル攻撃をしやがったのか?
卑怯だぞ! 正々堂々と勝負しろってんだ。……あ、いや正々堂々とされても俺にち目は無いか……。
またミサイル攻撃を喰らっちゃかなわんから今度は空中監視も怠らん
と思った矢先にササラが現れた。俺からは少し離れた場所で宙に浮いている。
 ……。
マジで魔法使いっぽいじゃないかササラ

宙に浮いたササラの周りには幾つもの物体が浮かんでいる。


足元の左右には尖った物体の頭が幾つも覗いている黒くて四角いミサイルポットらしき物。

左右にはさっきササラが使った物より大型の黒い大砲らしき物。


頭の上には小型の銃身が付いた細長くて丸っこい物体がヒュンヒュンと幾つも飛び回っている。

ササラ自身は何本もの銃身が束ねられたガトリング砲に似たでかくて重そうな物を両手で抱えている。

いくら何でも重武装過ぎるだろ! そんなにをどうにかしたいのかよ! ってかそんなに大量の武器をどっから出した
ササラは探知機でミリアが俺の(そば)に居ないと分かってて今度は正々堂々れやがったのか?
だから正々堂々としないでくれよササラ! せめてミリアが戻って来てから正々堂々と登場してくれよ!
大天才魔法使いササラの大魔法で、今度こそ滅び去るのだ大魔王っ!!
ササラの叫び声と同時に俺に向かって全砲門が一斉に火を噴いた
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登場人物紹介

ミリアリア・タエコ・ルラララ

銀河連邦警察、地球駐在所勤務、警察官見習い。15歳。

日本人の母と宇宙人の父の間に生まれ、幼い頃に父の転勤で地球から外惑星に旅立つ。

ササラ・サラザリ・マーリン

大魔法使いアングリーズ・マーリンの最後の孫にして最後の弟子。

自称千年に一人の大天才魔法使い。異世界人。11歳。

罰野 場継(ばつの ばつ)』

自称オタクじゃない、一見平凡そうに見えるが、その実本当に平凡な一介の高校一年生。(なのか?)15歳。

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