プッツン少女かよ - 2-3
文字数 1,249文字
目の前で狂暴なビームの輝きが荒れ狂う。火花と灼熱の火炎が迸る。
俺の前に立ったミリアがそれをクロスした両腕で受け止めている。
両腕のそれぞれから半透明で円形に輝く光のシールドが展開され、その二つがビームのパワーに抗っている。
弾かれた迸るビームの本流は雲を吹き飛ばし空へと吸い込まれた。弾ききれなかったビームが民家のブロック塀を粉々にし、近くの神社の大木を容赦なくなぎ倒す。
ミリアの全身から薄い煙が立ち上っている。胸ぱっつんのコスプレ衣装が所々焦げて焼き切れている。
再びササラの持つ大砲の砲口が輝き始める。
ミリアは右手を開いて空に向かって突き上げ、そして叫ぶ。
[[了解。転送シークエンス開始シマス]]
機械っぽい女性の音声が返事をした。
周囲に赤いオーロラのカーテンみたいな物が広がって行く。
景色がぐにゃっと歪んで薄くなる。見上げると空は黒く染まり星空の様だが、頭上を中心として無数の星々が俺達の周りを取り囲むようにして回っている。
すぐに回転は超高速となり、星々は一本の線の様に繋がる。
空全体が白く輝いて強烈な光を放ったと思った瞬間、俺は見た事も無い荒野みたいな場所に立っていた。