プッツン少女かよ - 10-1

文字数 852文字

『メイティス、ウインブレイバーの復旧状況はどう?』
[[システムニ深刻ナ問題ガ発生シマシタ。現在修復中。再起動マデノ残リ時間ハ不明デス]]
『トラクタービームは使用できる?』
[[搭乗口ノトラクタービームハ使用出来マセンガ、右腕ノ装備ナラ使用ガ可能デス。タダシ、出力ガ不安定ナタメ人間一人分程度ノ重量ニ限リマス]]
『じゃあ、バリアの消失と同時に罰野君を牽引して』
[[了解]]
『罰野君、バリアが破られた瞬間にトラクタービームで牽引してもらうから、どこかの物陰に隠れていて』
ミリアはどうするんだ?
『何とかササラちゃんを阻止してみるわ』

でも、もう武器ビームしか残ってないんじゃないのか?

他に何か武器があるのか? ビームみたいな奴とか。

『武器類は全部使い果たしちゃったわ。後は装甲戦闘服の手の平から出るスタンショックぐらいね』
『実はもう荷電粒子ライフルのエネルギーも底を突いて残ってないし。でも、ライフルは棍棒代わりになるから大丈夫よ』
そう言うとミリアはビーム砲の砲身を装甲戦闘服の右手で掴み直し、前後を逆に持って少し振って見せる。
いやっ、そんなんじゃダメだろっ。戦艦からの砲撃も、巨大ロボの攻撃だって全く通用しなかった相手に対して
『ササラちゃんが油断した隙を突けば何とかなるかも知れない』
『……それに最後の手段も有るしね』
最後の手段?
最後の手段って
『…………』
言えない事?
ミリアは答えない。
ササラが首輪ロックを外し魔力解放し始めて網を破った時、ミリアは装甲戦闘服で掴みかかったが簡単に弾き飛ばされていた。装甲服のパワー棍棒代わりのビーム砲だけで何とか出来る相手だとは到底思えない。
例えササラが油断してを見せたとしてもだ。
と言う名前で呼ばれているが、実質的に小型ロボである装甲戦闘服に出来る最後の手段って……アレしか浮かばん、思い付かん。
ミリア、まさかとは思うが、最後手段ってもしや自爆じゃないよな?
『…………』
自爆か? ……自爆なのか? それで脱出装置とかはいているのか
『…………』
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登場人物紹介

ミリアリア・タエコ・ルラララ

銀河連邦警察、地球駐在所勤務、警察官見習い。15歳。

日本人の母と宇宙人の父の間に生まれ、幼い頃に父の転勤で地球から外惑星に旅立つ。

ササラ・サラザリ・マーリン

大魔法使いアングリーズ・マーリンの最後の孫にして最後の弟子。

自称千年に一人の大天才魔法使い。異世界人。11歳。

罰野 場継(ばつの ばつ)』

自称オタクじゃない、一見平凡そうに見えるが、その実本当に平凡な一介の高校一年生。(なのか?)15歳。

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