その31 鍵、かけなきゃ

文字数 110文字

 隊員は手際よく母親の身体をストレッチャーに乗せる。

「少し吐かせました。喉に詰まらないような態勢で」

 わたしの報告を聞きながら、

「では一緒にお願いします」

と言う隊員をちょっと遮る。

「待ってください。家の鍵、かけますので」
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