その3 神保町を歩く

文字数 626文字

 東京堂書店で本を物色した後、わたしは「キッチン南海」で、カツカレーを食べる。

 最近は女子一人でこの店に入るのも以前ほどは抵抗が無くなった。現に、わたしの他にも何人か女性客がいる。ここのカレーはルウの色が黒い。コクがある、って感じ。

 昼食を取った後、また別の本屋を回る。新刊本の本屋の他、古本屋も。五木寛之の「TARIKI」を見つけた。アメリカで、ボブディランの自伝と隣り合わせで書店に並べられたというこの本。表紙の五木寛之さんの写真がとても恰好いい。迷った末に、買ってしまった。結局毎月、地元のはやらないハンバーガー屋でのバイト料の大半が本代に消える。

 さらにわたしは本屋をさまよう。

 心理学の本、社会学の本も物色する。テーマは、’いじめ’だ。

 わたしのライフワークは、’いじめ’の研究だ。わたしはこの研究テーマは、人類にとって絶対に必要なものだと考えている。なぜなら、わたしはこう信じるからだ。

「ナチスのユダヤ虐殺は、究極の’いじめ’だ。’いじめ’の行きつくところは戦争だ」

 だからこそ、こうも考える。

「いじめに遭う人の苦しみを個人的なものと考えるのは大きな間違いだ。人種差別といじめは根源的には同じであり、いじめにあう人の苦は、社会的にも深刻に、知的に、最優先課題として人類が考えなくてはならない問題だ」

 でも、みなさんは疑問に思うだろう。なぜわたしが、いじめというものを考慮するのにエネルギーを注ぐのか。

 それは、次のブログでお話したいと思う。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み