その21 ハンドルネーム?
文字数 516文字
「あの、本名は言わないってことでもいいですか?」
「いいですよ」
「ありがとうございます。ある女子高生さんのことは・・・”アルジョさん”、って呼んでもいいです?」
「いいよ。じゃあ、no nameさんのことは、”ノネ”ちゃんって呼んでいい?」
「はい、いいですよ。え・・・と、彼氏さんのことは」
「”ミタ”って呼んで」
あ、三田くん本名言ってる!
「ミタさんですね。三田線で来られたからですか?」
「まあ、そんなところ」
滞りなく話は続く。
「ノネちゃんって中学生?」
「いえ。小学6年です。12歳です」
「若い!」
「それに美人だね」
ともすればノネちゃんに対してもわたしに対してもセクハラとなりそうな発言だけれども、三田くんのこの感性は嫌いじゃない。
「あ、それと俺、彼氏じゃない」
この感性も嫌いじゃない。
しばらくはブログの内容についての遣り取りや東京堂書店のPOPは自分が書いた、などの社交辞令的な雑談が続いたけれども、脈絡なく三田くんが言った。
「腕、どうしたの?」
0.5秒程だけ沈黙があったけれども、彼女はすぐに笑顔で反応した。
「いつ訊いてくださるのかって思ってました。お話してもいいですか?」
「是非」
珍しく、わたしと三田くんの息が合った。
「いいですよ」
「ありがとうございます。ある女子高生さんのことは・・・”アルジョさん”、って呼んでもいいです?」
「いいよ。じゃあ、no nameさんのことは、”ノネ”ちゃんって呼んでいい?」
「はい、いいですよ。え・・・と、彼氏さんのことは」
「”ミタ”って呼んで」
あ、三田くん本名言ってる!
「ミタさんですね。三田線で来られたからですか?」
「まあ、そんなところ」
滞りなく話は続く。
「ノネちゃんって中学生?」
「いえ。小学6年です。12歳です」
「若い!」
「それに美人だね」
ともすればノネちゃんに対してもわたしに対してもセクハラとなりそうな発言だけれども、三田くんのこの感性は嫌いじゃない。
「あ、それと俺、彼氏じゃない」
この感性も嫌いじゃない。
しばらくはブログの内容についての遣り取りや東京堂書店のPOPは自分が書いた、などの社交辞令的な雑談が続いたけれども、脈絡なく三田くんが言った。
「腕、どうしたの?」
0.5秒程だけ沈黙があったけれども、彼女はすぐに笑顔で反応した。
「いつ訊いてくださるのかって思ってました。お話してもいいですか?」
「是非」
珍しく、わたしと三田くんの息が合った。