その25 人生切り売り
文字数 596文字
結局、3人でLINEを始めることにして別れた。
別れ際、ノネちゃんとはこういうことで約束した。
「ノネちゃん、”no name”、としてのブログのコメントは続けてね」
「いいんですか?」
「うん。わたしも冷静で客観的なコメントがやっぱり欲しい。友達としてのノネちゃんとはLINEで遣り取りってことで。ミタくんもいいね?」
「俺は何でもいいよ」
「嬉しいです。また会ってくださいね」
「もちろん」
その後、夏休みの間に研究は非常にはかどった。理由は、”no name”との遭遇だ。そして、”ノネちゃん”というその実体と出会えたことも。
そうでなければわたしは、自分が東西南北のどちらを向いているのか皆目見当もつかなかったろう。
今も自分の立ち位置は分からない。古のように世界を真っ平な平面とした場合、四方の滝に面している部分の端っこで堕ちそうなのか、中央でどこへ行くにもうんざりする程時間がかかるのか、それは分からない。
ただ、ノネちゃんという灯台を得て、西方浄土の方向は何となく分かった。
こうなると欲がわく。
これまで書き溜めたブログの中から、資料や統計値の裏付けを客観的にまとめた部分を抜き出し、かなり強引ではあるけれども自説を構成した。
A4で10枚ほどのレポートになった。
そして、大胆にもこれを、”持ち込み”しようと決めた。
早速LINEで2人に宣言する。
”わたしの人生を、切り売りします”
別れ際、ノネちゃんとはこういうことで約束した。
「ノネちゃん、”no name”、としてのブログのコメントは続けてね」
「いいんですか?」
「うん。わたしも冷静で客観的なコメントがやっぱり欲しい。友達としてのノネちゃんとはLINEで遣り取りってことで。ミタくんもいいね?」
「俺は何でもいいよ」
「嬉しいです。また会ってくださいね」
「もちろん」
その後、夏休みの間に研究は非常にはかどった。理由は、”no name”との遭遇だ。そして、”ノネちゃん”というその実体と出会えたことも。
そうでなければわたしは、自分が東西南北のどちらを向いているのか皆目見当もつかなかったろう。
今も自分の立ち位置は分からない。古のように世界を真っ平な平面とした場合、四方の滝に面している部分の端っこで堕ちそうなのか、中央でどこへ行くにもうんざりする程時間がかかるのか、それは分からない。
ただ、ノネちゃんという灯台を得て、西方浄土の方向は何となく分かった。
こうなると欲がわく。
これまで書き溜めたブログの中から、資料や統計値の裏付けを客観的にまとめた部分を抜き出し、かなり強引ではあるけれども自説を構成した。
A4で10枚ほどのレポートになった。
そして、大胆にもこれを、”持ち込み”しようと決めた。
早速LINEで2人に宣言する。
”わたしの人生を、切り売りします”