ギルドのキッチン
文字数 1,054文字
ギルドのキッチンはそれなりに広い。
さまざまな調理器具や食材などが揃えられていた。町の食堂と比較をしても十分すぎる施設といえるだろう。
ポカンとした表情でマサアキがつぶやく。
台の上には卵の入ったカゴに、酢とサラダ油の入った瓶が並べられていた。
腕まくりをしたマサアキが早速作業に取り掛かった。
カチャカチャと音をさせながらマサアキはかき混ぜた。
かき混ぜながら油を垂らす。
明らかに調理器具を使い慣れていないが、必死になってかき混ぜる。
固まってきたらサラダ油か酢を追加し、必死にかき混ぜる。
マサアキの額には玉のような汗が浮かんでいた。
ひたすらかき混ぜ続け、ようやく完成する。
ボールの中にはクルミ程度の大きさの白い塊があった。
胸を張るマサアキはとても誇らしそうだった。
カレタカはキッチンの奥にある大きな前開きの棚を開ける。
中から白い煙のようなものがゆっくりと出てきた。
ただの煙ではない。冷気だ。
氷や雪を一緒に入れて低温で貯蔵する氷室というものもあるが、ここにあるものはそれよりも優れた機能を持っていた。
キュウリを二本と小さな器を手にしたカレタカが戻ってくる。