尊敬する人
文字数 1,240文字
脈絡のない唐突な話題にも関わらず、カレタカは付き合ってくれるらしい。
しかもジョルジュたちのパーティー編成まで知っている。
それはジョルジュの友達であるツェラーのパーティー名だ。
あそこは先日ランクが2になったばかりだった。メンバーにソーサラーとプリーストがいるので、新人パーティーとしてはかなり注目されている。
魔法が使えるメンバーが一人もいない〈黄金の盾〉と比べるとずっと恵まれている。
その通りだった。
ちまちまと削って行き、こちらの体力が尽きる前になんとかするというのが基本戦術となっている。
ジョルジュとレゼルバは、先日パーティーランクが上がったツェラーのお祝いをするために冒険者ギルドに集まっていた。
このギルドでは安くて美味い料理を腹いっぱい食べることができる。しかも酒だって他では飲めないようなものばかりなのだ。
三人の収入状況でもたまの贅沢ぐらいはできた。
ほろ酔い気分のレゼルバの問いかけにジョルジュとツェラーは難しそうな顔をする。
レゼルバの確認に、二人はしっかりとうなずいた。
冗談を言っている様子はない。