三者三葉
文字数 985文字
二刀を下げた少年が驚いたと言いたげな顔をする。
テーブルの空いている席にどっかりと腰を下ろしたのはスカウトのマレスコだった。
ブツブツ言いながらヘソを曲げる。
こうなると面倒なのを知っている三人は、ウェイトレスを呼びとめてジョッキを一杯注文した。
冒険者ギルドでは駆け出しでまだ十分な資金がないメンバーにのみ、格安の食事を提供している。
だが一定のレベルに達した者はここで食事をすることはできない。彼らには町でお金を使ってもらう必要があるからだ。
ウェイトレスをしているギルドスタッフがテーブルにジョッキを置いた。
透明な器で、中に入っている黄金色の液体が見えている。